【能登半島地震】3ヶ月経ってやっと山の被害状況を確認
風邪をこじらしてしまい1週間ほどゴミになってました。
体調には気をつけてあまり無理はしてないのですが、ストレスも含めていろんなものが溜まっていくんでしょうね。
というか、単に年齢の問題と言う気もしますが。
そもそも自分の土地に近づくことすらできませんでした
家のほうの被害は、罹災判定で全壊となって決着したのですが、もう一つ被害状況確認していなかったところがあります。
能登町にある私の持ち山です。
2月くらいに補助金の報告書を書くために現地確認をしようと思ったのですが、 5キロ以上手前から災害通行止めになっていて断念しました。
報告書で現地確認が必要だったのですが、さすがにそこは猶予いただけて、 最終確認は来年でOKと言う話になり一安心したのですが、かといって山の状況はずっと気になっていました。
今年度の計画をそろそろ始めないといけないのですが、そもそも山の状況がすごく変わっていたら計画状況も変わってしまうし、山までたどり着けないと言うことであれば、行政の道路修理待ちになって、今年度は何もできないということになってしまいます。
林野庁から奥能登の山の状況の航空写真が出ていて、うちの山の周辺には地肌が出ているような大規模な崖崩れはなさそうというのは確認できたのですが、かなり粒度の粗い航空写真なので細かいところは全く判りません。
何十本も木が倒れていたらどうしようとか、接続道が埋まっていたらどうしようとかいろいろ不安が頭をよぎりながら山に向かいました。
そもそも山までの道路がかなりやられてます
災害通行止めが解除されたとはいえ、 アスファルトの割れ目を砂利で埋めただけの応急修繕状態のでこぼこ道をゆっくりと進んでいると早速の第一関門です。
航空写真でこの規模の山崩れは確認できなかったので、この先が思いやられます。
いつもだったら6、7分で通過できる道路を15分以上かかって、やっと自分の山のそばまでたどり着きました。
作業道は徒歩でしか進めない
作業道を軽トラで入ろうとしたのですが、さっそく地割れを見つけて車で進むのを断念。ここからは徒歩です。
去年啓開作業をして、軽トラで通れるようにした道ですが、あちこちで木が倒れてきていたり、落石があったり地割れがあったりして、とてもこのままでは通れる状態ではありません。
倒木や落石については、頑張ってどかせばいいだけの話ですが、地割れについてはどうやって直そうか、そもそも個人で直せるものなのか、不安を感じながら、自分の山の敷地まで歩きました。
この作業道はたぶん私道です。しかし長い間使ってなかったので、こういった場合は使う人が自分で整備をするのが基本なのですが、一度町に相談しに行こうかと思います。
とはいっても、役場もそれどころではないので、かなり後回しになりそうですね。
奇跡の薪棚かよ
で、ようやく自分の敷地にたどり着いて最初に目に入ったのが薪棚です。
なんと自分の足で立っています!!
家すらも倒壊したのに、薪棚がちゃんと立っていてむしろびっくり仰天しました。
薪棚の両側に木があって、どっちに倒れても寄りかかる場所に建てておいたのが功を奏したようです。 多分あっちもこっちもぶつかって、結局真ん中に戻ったんでしょうね。
その証拠に基礎部分のコンクリートブロックは見事に外れていて全体的に傾いてました。
しかし、この程度はジャッキアップで割と簡単に戻せるので一安心です。ただ中の薪は当然のことながら、全部外に飛び出ていました。
うちの山はそこそこ急傾斜で崩れてもおかしくない感じだったのですが、輪島市や珠洲市ほど揺れが激しくなかったことと、水の少ない山だった(敷地の一番下にしか水がない)のが幸いして、崩れている場所も折れている木もほとんどありませんでした。
結局、自然のままのところが一番被害が少ないんですね
地震被害を全般的に見て思うのですが、 崩れている場所は、ほとんどが人の手が入っている傾斜のところです。それ以外だと川が削った急傾斜の場所しか崩れていないと思います。
自然のままって意外に強いんだなぁと思いました。
山の被害が少なかったので一安心なのですが、今後を思うとなかなか頭が痛いです。
山は無事だったものの今後を考えると頭が痛い
まず普段なら輪島の家から20分で来れる山まで、現状では40分近くかかります。
さらに、私は志賀町のみなし仮設のアパートに住んでいますから、そこから計算すると2時間ちかくかかってしまいます。
往復4時間だと仕事になりません。しかもアパートには林業の道具を置いておくスペースはありませんから、輪島かこの山のどこかに道具をおいたりメンテする雨風しのげる場所を作らなくてはなりません。
その上に、作業もこのままでは使えないですから修理が必要です。
そして修理する上で重機は確実に必要そうです。
木を切り出すまでにかかる工数とお金を考えると頭が痛くなってきます。
知人の林業者の話を聞いてもなかなか大変そうです。
私の場合は、サラリーマンの収入があるのでまだかなりましな方だと思いますが、一次産業で専業の方は多かれ少なかれこういう障害があると思います。
なりわい再生(事業に関する復興支援)は、主に失った設備を取り戻すことに対して補助を出してくれますが、土地自体の修復には補助がなかった気がします。
自分の土地ですから、自己責任というのは充分承知の上ですが、 修復にかかる労務費は何とかしてくれないかなぁと言う思いはあります。
家をどうするかと合わせて山の仕事もどうするか、ちょっとゆっくり考えていこうと思います。 いやそんなゆっくり考えているほどの余裕は無いんですけどね。(経済的に)
私も被災者のお手伝いをしたいと思われたあなたへ
公式のボランティアの受入も始まりましたが、まだ人数もかなり限られます。
とはいえ、障害物で入ることもできない家、雨で濡れてゆく家財と被災者の支援も急を要しています。
のと復興ラボでは民間ボランティアとして私の仲間たちが活動しています。宿泊拠点も整備しているので受け入れも可能ですのでよかったらぜひ応募ください。公式ボラの抽選に外れた方々もぜひどうぞ!
現場はとても厳しいので条件は多いです。よく読んで応募くださいね。