見出し画像

最悪です、とダメ出しされた!さてあなたはどうしますか?


ロンドンから来日したヴィダルサスーンの講習会でヘアカットモデルをさせていただきました。


愛するヘアサロン、コムズヘアにて!


ヴィダルサスーン・・シャンプーなどで有名ですね。美容業界のカリスマ。故ヴィダルサスーンの技術を伝承する学校があることをこのたび知りました。

その名もサスーンアカデミー。
講師として来日したゾルト先生は、このアカデミーのトップクラスのスタイリストだそうで、

ゾルト先生が最初にカウンセリングをしている時。恐れ多くの写真撮影の許可をもらってみた!

そんなすごい方にカットしていただいたことも嬉しかったのだけど、

華やかな美容業界の、舞台裏というか、どんな業界でも一流の方々のお仕事の舞台裏をのぞくと学びや気づきがほんとにたくさんあって、
シェアしたいことが湧いてきてたまらない。

でも、書いているそばから、さらに伝えたいことが増えてしまう病気なのでわたくし・・。

時系列にちゃんとまとまったものを書こうとすると、永遠に終わらない・・ので

ひとまず、覚書的に記すことにしました。

それにはnoteが便利よね、とふと思ったので、久しぶりに、ほんとに久々ですが、こちらに書き下ろします。

これが第一号、

今日のトピックは、今回私をモデルに講習を受講された、スタイリスト5年目(?)の杉山なぎちゃんのメンタリティ。
講習中に、最悪!!とダメ出しされた時の、彼女が素晴らしかったのでそこにふれます。美容ネタではありません(笑)。

彼女のことは以前アメブロにも書きました

この頃はアシスタントだったんだわー・・・


で・・・ちょっと前置きですが、

今回のこの講習仕切っていらしたのはサスーンアカデミーのグローバルコーディネーターのYoko Ishii氏、ご経歴を聞きかじった範囲では、還暦をとうに超えている様子ですが、エネルギッシュでとても豪快な方でした。

私は自他ともに認める「説教業」だけど、
この方は、接客業と説教業の二足のわらじなのかしら??

いや、カットにいらしたお客様にも説教するかもな・・、いやそうに違いないきっと(笑)

と、自問自答はいいとして、とにかく、私なんか足元にも及ばない、周囲への指摘がズバりいうわよ!すぎて半端ないお方でした。

海外暮らしが長いとそうなるかな?いや、そんなことないな。

スタイリストとしての美意識や、おそらくサスーンの技術への愛や造詣の負荷さや、高いプロ意識・・そしてもちろん持って生まれたキャラ・・・。

とにかく、彼女が、周囲へのダメ出ししてぶった切っている姿が、恐ろしいを通り越して、とてもとてもかっこよくて気持ちよかった。
私的には。
塾生のみなさまも、私のこともそんな風に思ってくださっているといいなー、なんて・・虫がよいかしら・・・。

ISSEI MIYAKEのPLEATS PLEASE プリーツプリーツ(多分)のセットアップが超お似合いだったYOKOさん(中央)。圧倒的なオーラがあって、何度もじっと見てしまった。右がコムズヘアのオーナーでいつも私の髪を切ってくださる山本さん。

で・・・、前置き長すぎますね・・・。

そんな恐ろしい、いや率直な先生から、後頭部のセットの仕上がりチェックの際に、なぎちゃんは、

「あら全然ダメね! あなたがみんなの中で最悪よ!」

と、見事にバッサリぶったり斬られまして・・。

最悪!、一番ダメよ!って・・・さすがの私も言わないかも・・。すごいぶった切り・・・。

でも、話それますが、これ実は無条件の愛ですよね。

ダメなのは今回習いたての後頭部のセットの仕方にすぎません。けして存在を否定しているわけじゃない。
そして、恐らくなぎちゃんの可能性を信頼してるんだろうなと、だからこそ、はっきり具体的に言える。それで嫌われるとかいやがられるとかないんだもんね。

なんでそう思うかって、私が塾生にダメ出ししている時も、全く同じだからです。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、の反対というか、袈裟がダメでも、必ずしも坊主そのものはダメじゃない! から! 本当は! だからみなさんがんばってー(笑)

・・で話をなぎちゃんの最悪の烙印に戻すと、バッサリ斬られた後のなぎちゃん

「最悪って言われちゃった・・・最高~!」

「ほめられて終わったら、
講習の意味がないですから!」

「やったー」

と、にっこりしたの!

心底学びたい、成長したいそう思っているからこそ、間違いを指摘されることを最高と思える。この子はほんとにすごいなあと。

叱られやすい人は伸びる人ですよね。

この手のタイプは、いっぱい叱られるはずです。
叱る側も言いやすいというか、指摘しやすいから、どんどん愛の鞭を打たれる。そしてどんどん成長する

兄弟の中で、とか、組織やクラスなどの中で、同じことしてもみんなより私ばっかり怒られるという方いませんか?


私です・。。という方、悲しがらないで!
それ、宝ものだから。


人の成長を生業にして、20年近くになりますが、怒られやすい人は確実に、成長します。

私も自分でいうのもなんだけど、ものすごく怒られやすいタイプでした。
中学校時代の部活では、私だけ殴られる数が一桁多かったくらいです。(一回じゃないよ一桁です! 耳の鼓膜やぶれたことあったし)

会社でもしかり。
ただし、私が叱られやすかったのは、なぎちゃんのように素直でかわいげがあったから、じゃなくて、むしろ逆。
体も態度もデカくて、何でもはっきり言うタイプがゆえに、上の人から生意気と思われるタイプ。そして怒られた後の反応も、彼女と違って触れ腐れて、へこたれもしましたけど、それでもなぜか怒られやすかった、どんだけ態度悪かったんでしょ(笑)。

叱られて不貞腐れて、それでも叱られて、半ばいじめみたいになって、とても落ち込んだし気分悪かったけども、そのおかげで、優秀でもなんでもない私でも、会社設立してまもなく丸11年。なんとかやって来れてます。

最初から打たれ強かったわけじゃないので、こっそりうじうじとへこたれもしたけど、それを繰り返すおかげで気づいたのが、
怒られること=存在の全否定じゃない、ってことだった。

そこが無意識に先天的にできている人は、すくすく成長する。でも、後から自分で気づくのだってありなんです。


すくすくタイプで思い出したのは、会社員時代、私の最初のアシスタントだったMちゃん。

アルバイトのアシスタントとしてリクルートへ。最初は腰掛気分でクリエイティブな業界に入れたー♪ と浮かれたギャルで・・・
入社当時の「使えない」っぷりはほんとにすごかった。

例えば、締め切りが迫っているおで配達を頼んだ大事な原稿を、途中でショッピングに寄り道して無くしてしまったり・・。キャバクラ醸みたいな声で電話に出て、おたくの社員どうなっているのとクライアントから指摘されたり・・・。

彼女をクビにするかしまいか・・、が何度も会議の議題にあがっていました。

そんな彼女ですが、とても叱られやすい、へこたれない明るい子だったおかげで、アルバイトの契約社員がたくさんいる中で、群を抜いて成長して契約ディレクターになり、社内ナンバーワンだったクリエイティブディレクターに叱られまくって鍛えられ、腕をあげキャリアを重ね・・・。

あれから20年が経過し、今ではそのクリエイティブディレクターが独立して作った広告会社の幹部として大活躍。
大事な原稿を電車の中に置き忘れて泣いてたMがねえ・・、と、笑って話せるようになりました。

って、話がカットモデルからだいぶ離れましたが・・・。前述したヘアスタイリストのなぎちゃんと、Mちゃんの共通点は、怒られやすいこと、そしてそれをバネに成長できるところ。

怒られやすいって宝物なので、怒られやすい方、悲しがらないで、と書きましたが、その一方でかつての私のように、怒られてもすぐへこんでしまうタイプや、へこむがゆえに怒られにくいタイプは、どうしたらいいのって思うかもしれません。

人はそれぞれ生まれ持ったキャラがあるから、何でも前向きに素直に受け取りなさい、って言ったってそんなにすぐにできません。

悲しくなるものはなる、だからそれを辞めろ、とは言わない。

でも、「怒られた」という事実をどう扱うか、だけは選べます。私の経験からも。

ナギちゃんは、一番ダメ!というぶった切りの烙印を、最高の言葉ととらえた。 

それは彼女が、自分がダメ、ではなくて、自分のスタイリングの○○の部分がダメ、と自分自身と指摘を切り離せているからだと思います。

そして、前述したMちゃんも、おそらく指摘内容と自分自身を切り離すことを無意識にできていたのでしょう。

無意識にできたら、それが一番簡単ですが・・・。

私の場合は、それを意識して切り離す練習をした。

詳細は割愛するけど、私は思春期に起きた母との確執から、電話が一方的に切られる音が恐怖でした。大学を卒業してリクルートに入社して営業に配属された時、テレアポが苦痛というか拷問としか思えなかった。
もちろん飛び込み営業も嫌いだったけど、電話をガチャって切られる音が恐怖でたまらず・・。同時にそのころは人からの指摘もやたら凹んでました。

間違いの指摘=自分の存在否定、と勝手に思い込んでいた。

でも、実はそうじゃない。間違いはただの間違い。

ある時に、そこに気づいて、自分そのものの否定だと、捉える癖を見直す練習をした。

癖だから、すぐに治るわけじゃないけれど、練習です。

練習すればたいがいのことが見直せます。
もちろん、すべてじゃないけど。自分を苦しめる癖と、うまく付き合えるようにもなっていきます。

大人になると、人から注意を受けることって殆どなくなる。
若い頃には、怒られ慣れていた方であっても、久々に指摘されると、もしかしたら、心が防御態勢に入る場合もあるかもしれません。

悲しくなって泣きたくなったり、シャッターを閉じたり、あるいは、攻撃は最大の防御だから、人によっては、むっとして怒りが湧いてきて相手に反発する場合もあるでしょう。

怒りや悲しみの感情が湧いてくること自体は、自然なことなので、止められないし、止める必要はありません。でもその感情に浸ってしまうと、天からのギフトとしてやってきた指摘を受け取れず成長のチャンスを逃してしまう。

それはとてももったいないことだと思いませんか?


私と夫が運営している、起業塾(自分の神話で起業する塾)で講座の最終日に、「この年になって叱ってもらえるってすごく貴重な体験でした」と、おっしゃった方がいました。


この言葉の主も、最初は多少は落ち込んでました。
でも、この方にも、他の方にも、指摘=全否定じゃないよ。とお伝えさせてもらっった中で、それを素直に受け取った彼女は、指摘をただ指摘として捉える練習を何度もされた。

結果、その方々、ものすごい飛躍を見せました。
たとえばこの記事で紹介した、アラフィフのおばちゃん軍団たち。

この記事に書いた、ホームページまもなく完成という方々、ほんとに着々と制作中で、残すところ、お二人とも最終チェックの段階に入っています。

二人ともパソコン全く使えなかった・・というか、パソコン持ってすらいなかったのに!!

人は本当に、いくらでも成長できます。いくつになっても、すべては自分が世界をどう捉えるかしだい。


と、色々書き始めるとやっぱり、言葉が湧いてくる発作が出てしまうので、長くなってしまったのですが、推敲しているとまた蕁麻疹みたいにまた脱線個所が増えていくので、いい加減書き逃げします。

まとめると・・・

ポイントは3つ
1)周囲からの指摘や、怒られること、は、天からのギフト、大きな飛躍のチャンスととらえる。

2)指摘=チャンス、と捉えられるようになるために、
指摘された部分と、自分自身を切り離す。

3)最初はうまくできなくても、その切り離しを練習する。
という感じでしょうか。


カットモデルの話から、ずいぶんそれましたが、その体験は表層の現象にすぎなくて、それらを通して受け取ったことをシェアしたいので、美容話をかけるほど、美容に詳しいわけでも、そして美しさを誇れるわけでもないのでー。

でも、20代のなぎちゃんの、前向きな姿から、私もあらためてとても勉強になりました。ありがたやありがたやです。

この貴重な体験から、シェアしたいトピックたち、覚え書きとして記しておきます。

・サスーンのすごさ絶賛されリピートされる理由。
・美しさを持続可能にする秘密
・プレイヤーの自分と、経営者の自分について。

などなど・・・。

毎日、講師問わず、色んな出来事があって、そこから受け取った気づきをシェアすべく書き留めだすと、その言葉からさらに言葉が湧いてきて、洪水に溺れそうな毎日ですが、頑張ってその荒波の中を漕ぎだして、可能な限りシェアしたいと思います。

・・・というわけで今日はこのへんで。

最後に、今回の素晴らしい機会を作ってくださったコムズヘアーは、湘南屈指のヘアサロン。

あの湘南Tサイトや、テラスモール湘南にも、出店できてしまうって、地元の人じゃないとそのすごさはわかんないかもしれませんが・・。

カリスマスタイリスト山本さんと、そして彼から絶対のお墨付きをもらっている、若手のホーム、杉山なぎちゃん、どうぞご贔屓に!

休日仕様の、短パンで講習に励んだなぎちゃん。何気にロンドンの香りが・・・。ありがとうございました!

なぎちゃんは、カラーセンスが抜群で、カットは山本さんですが、カラーは山本さんもなぎちゃんから指示をあおいでいるくらいです。

サロンジプシーの方、よかったら指名してあげてくださいねー。
コムズヘア

それでは今日はこのへんで、お読みくださってありがとうございます。
感謝をこめて

冨永のむ子





いいなと思ったら応援しよう!