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本を読んで落ち込んだ~柚木麻子『名作なんかこわくない』を読んで~

 最初に言いたいことは、柚木さんの本を読み、それが面白くなかったから落ち込んだのではありません。『名作なんかこわくない』は「女の一生」
「赤と黒」「放浪記」「風と共に去りぬ」といった名作を柚木さんの視点で解説した本です。柚木さんの実体験も交えつつユーモアな解説で、とても楽しい本でした。
 しかし、私はこの本を読み、落ち込みました。この本で紹介してある57冊の本の中で私が読んだことのある本は、たった2冊でした。
 私は読書が好きですし、本は読んでいる方だと思っていました。しかし、古典(主に外国文学)をあまり読んでいないということにはっきりと気がついてしまったのです。
 本棚を見るとカラマーゾフの兄弟は積読状態です。あんなにはりきって買ったのに。
 柚木さんは小説家なので仕方ないという考えもあるでしょう。しかし、本を好きというわりに、難しいと思い古典を避けてしまっていたことは事実です。
 思えば私は困難なことから逃げることが多々ありました。読書でもその癖がでていたのかもしれません。『名作なんかこわくない』で出てきた本を少しずつでも読んでいきたいと思いました。まずは、カラマーゾフの兄弟(『名作なんかこわくない』の中には紹介されておりません)を1日1ページでも読みたいです。
 そんな気づきをあたえてくださった柚木さんに感謝しております。

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