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私の旅の楽しみ方
本noteは、自己紹介や自身の旅行の楽しみ方を示すことで、これまで/今後書く旅行記の参考情報になることを目的としている。
異なる旅行スタイルの方がマジョリティだろうが、本noteを通じて、「こういう楽しみ方もあるんだ」や「旅行記のこの部分は価値観が同じのため、情報として信頼できる」、「この部分は価値観が異なるため、参考にしない方がいい」と自身の旅行記の理解の一助になれば幸いである。
プロフィール
1997年生、関西で小中高大を過ごす。就職を機に上京し、新卒から現在までコンサルティングファームに勤務している。
趣味は読書と洋画だが、最近は旅系vlogや旅系noteを観ることにハマっている。
【海外旅行歴】
・中学時代に祖母と中国(北京)・アメリカ(ラスベガス/ロサンゼルス)。
・高校時代に修学旅行でアメリカ(グアム)。
・大学時代に短期留学でオーストラリア(メルボルン/シドニー)、卒業旅行で友人とタイ(バンコク/プーケット)、フランス(パリ/モン=サン=ミッシェル)・イタリア(ローマ/ベネチア)・バチカン、一人旅で台湾。
・社会人になってからは友人と台湾、一人旅でモンゴル。
旅行記を書く目的
私の旅行記は旅行前に調べたことや旅行中に感じたこと、旅行中の写真などを備忘録として残すことを目的にしている。
したがって、誰でも読みやすい観光ガイドブックというよりは、あくまで一個人の旅の記録として読んでいただきたい。
なお、私は海外旅行中は時間を最大限有効活用したいという考えから、旅行前の下調べに膨大な時間をかけ、ニッチな観光地や体験にも可能な限りスケジュールに組み込めるよう努めている。
それらの下調べや実体験を通じた旅行先の魅力やギャップ、知見等も旅行記内に含めるつもりのため、何かしらの参考になれば幸いである。
旅行先の選定基準
旅先は当該国や地域に希望する要件と制約要件、それぞれの面から総合的に検討している。
【希望する要件】
①直感的な魅力
結論、直感で行きたいと感じた国を候補に挙げている。具体的には、「インディジョーンズの映画のように砂漠でラクダに乗りたい」「NYのウォール街をパタゴニアベストを着ながら歩きたい」「氷河を眼前にして圧倒されたい」「陽気な音楽が流れるカラフルな南米の街並みを鼻歌交じりで歩きたい」「寒空に瞬く満天の星空を観察したい」などなどである。こういったイメージを実現できる国はどこかを探すことが次の旅先を決める第一歩となっている。
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②多元的な面白さ
また、代表的な自然が一ヶ所しかなかったり、ある時代の歴史的遺跡に偏ったりしている国よりも、自然と歴史のどちらも楽しむことができ、更には複雑な歴史から様々な文化が混ざり合った国が望ましい。
例えば、エジプトはピラミッドやアブシンベル神殿、王家の谷等の古代エジプト時代の遺跡の他にもモスクやハンハーリ市場などの近代イスラム時代の建築物を楽しむことができ、更には砂漠やナイル川といった大自然も堪能することができるため、多元的な面白さに溢れる国だといえるだろう。
どの国も歴史や自然を有しているが、短い旅程内でそれらを満喫することは難しく、いつもリサーチや候補先の選定に悩んでいる。
歴史も自然も満喫できる国候補
エジプト
モロッコ
トルコ
ギリシャ
ペルー
メキシコ
中国
タイ
etc...(絶賛リサーチ中)
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自然と遺跡の調和が美しかった
③その国ならではのオリジナリティ
その国だからこそ観れる・体験できる旅を重視しており、例えば食に関しては昼・夕食全て現地の料理が食べられるように計画している。移動手段も可能ならば路面電車や馬車、乗馬やラクダなどその国に根差したものを楽しみたい。
なるべくこれまで旅行した国や地域と異なる文化圏に旅行したいと考えているが、共通テーマを定めて旅行する面白さも見出しつつある。直近関心あるテーマは遊牧民である。遊牧民とは牧畜を生業とし、一箇所に留まらず、定住と移動を繰り返す民族のことだ。モンゴルのゲルで暮らす人々のイメージが強いが、中東や北アフリカの砂漠に住むベドウィンや北欧のトナカイ遊牧民サーミ族など世界各地に存在している。行政の目線では徴税や兵役義務を課すことが困難であることから疎まれがちな存在だが、チンギスハーンの帝国やアラビアのローレンスへの協力などに見られるよう誇り高く力強い戦士が多いところが非常に魅力的である。これら遊牧民に会い、彼らの歴史や文化、思想を体験・理解することを旅のテーマの一つとしており、旅程に組み込めないか毎回検討している。
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【制約要件】
①時間
サラリーマンのため、長期休暇の取得が極めて困難である。そのため、旅行期間が最大の制約要件となる。渡航時間だけでもかなりの時間がかかる北米・南米やヨーロッパにはなかなか旅行する機会がない。
また、航空券についても低価格なものを志向するが、遅延が常態化している中華系エアラインや複数回のトランジットを挟む場合は計画通りにいかなかった場合に観光時間が致命的に短くなるため避けている。
何日間旅行するのかは旅行先の国次第だが、可能な限り予備日を設けるようにしている。万一の飛行機の遅延や欠航への備えや帰国後の休息が目的であるが、予備日があることで不測の事態にも焦らず対応できることも大きい。例えば、山岳遭難事故の場合、予備日がなく翌日の出勤に間に合わせるために無理に下山を強行して死に至るケースが散見される。旅においても焦りから判断ミスを招き、事態の更なる悪化に発展しかねないため、予備日を設けることが望ましいと考える。
②安全
治安や国際情勢については、外務省危険レベル3以上の国や地域に加え、日本との関係が不安定な国や制裁対象国(中国や北朝鮮、ベラルーシなど)、今後の旅行や出張に差し支える国や地域(ex.キューバやイスラエルなど)は候補から除外している。
国家や国境という枠組みに縛られない旅人の生き様は魅力的ではあるものの、戦争当事国における外国人旅行者や駐在員は人質になり得ることを認識した方が良い。実際に、観光客が前線送りになっている事例もある。
かつてビンラディンは「世界各地でアメリカとその同盟国の国民を軍人・民間人の区別なく殺害することが全ムスリムに課された義務である」というファトワー(布告)を発しており、同じくイスラム過激派のテロ組織が日本も欧米諸国同様に対テロに協力したとして日本人の人質をカメラ前で殺害した事件は記憶に新しい。異国を訪れる以上、日本国とその国との関係性が付き纏うことは避けられず、それが「日本人ナンバーワン!」といった好意的な反応のみとは限らないことに留意すべきだろう。
私の好む中央アジアや中東、北アフリカ諸国は歴史的にも東西大国に振り回されてきた国々だ。それぞれから経済的支援を受けて強かに生き抜く国も多数ある一方、その反動でヒンドゥーナショナリズムや汎アラブ主義の過激化、反政府デモの活発化している国も珍しくない。たとえ戦争当事国やテロ支援国家でなくとも、現地政府のスタンスやそれに対する国民感情なども最低限把握した上で旅行先を検討するようにしている。
また、拳銃強盗や拉致が多発する地域(フィリピンや南アフリカ共和国など)も避けている。外務省海外安全ホームページで過去5年分ほどの被害事例や注意喚起を確認した上で渡航先や観光ルートを計画するようにしている。
(あくまで私の考えであり、日本人旅行者全員にこれらの国や地域への渡航自粛を求めるものではない)
③費用
一介のサラリーマンにとって、海外旅行は大きな出費である。しかし、旅行中に観光費用をケチっては本末転倒だろう。一人旅ではなるべく移動や食費等を気にしなくて済むよう、欧米先進国でなく物価の安い国を選好している。
旅行前の楽しみ方
旅程の計画策定
旅先確定後、まずは主要なサイトやvlog等を巡り、観光地や体験を希望順にリストアップする。
その後、それらをスケジュールに落とし込み、数十時間かけて候補の入れ替え、順番を検討する。
必要に応じて、Googleマップやストリートビューで移動時間や道筋をシミュレーションし、無理のないスケジュールかも確認することもある。
(モンゴル旅行時は一部のモザイク画の場所が不明だったため、Googleストリートビューで探し当てた。旅行する頃にはウランバートル中心部の地図を暗記してしまうほど事前に調べた)
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(ベネチア)
食事の提供遅延リスクやタクシーが捕まらず徒歩移動となるリスク、車がエンストするリスクなど現地のトラブルを織り込みつつ最大限詰め込んだスケジュールを練ることで、現地で無駄な時間を無くすことに努めている。これだけ調べても当日までスケジュールに悩み続ける上に、実際はスケジュール通りにいかないことばかりだが、スケジュール通りにいかない場合のサブプランにすぐに移行できるため、調べ尽くして損はないだろう。
一定予定調和的な旅にもなるが、最初から最後までパッケージされたツアー旅に比べて自分の足で旅している実感や自由を感じること、現地で「この後どうしよう」という無駄な時間を生むことが最も勿体ないこと、何よりも計画中のワクワクが癖になることから毎回スケジューリングは徹底している。
また、スケジューリングに並行して、その国の歴史や文化、宗教、政治、経済もリサーチする。YouTubeの解説動画レベルのものから国際機関のレポート、学術論文まで様々な媒体で調べ、その国の理解を深めている。ブッキングに際して、やたらいい加減なエジプト人達もイスラム教およびアラブのIBM(インシュアラー、ブクラ、マレーシュ)への理解を深めることで多少寛容になれた(気がする)。
何も調べず直感で現地を理解する旅も魅力的であるが、私は自分の直感をそこまで信用していない。建物や行動様式もその土地特有のものなのか、単にその建物や人に起因する固有のものなのか事前の知識がないと不明である。汎用的な事例を挙げると、事前調査無しでは道端で現地の人に突然怒鳴られても、自分が何かしらかのマナー違反をしてしまったのか、単に関わるべきでない変な人なのかすら分からない状況に陥る可能性があるだろう。
観光客はどれだけ現地にディープダイブしても、他所者に過ぎない。そのような中、より深く歩み寄り、自分ならではの体験をするためにも事前調査は欠かせず、また私の武器であると考えている。
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時間があればニッチな観光ツアーにも参加する。
この時はスペイン語ツアーしかなかったが、とりあえず参加した。
各種予約の実施
スケジュールが固まり次第、航空券や宿泊先、現地ツアーに予約している。
航空券については、以下の条件で予約している。なるべく費用は抑えたいものの、移動でのミスやトラブルは旅程全てに影響を及ぼし、最悪旅行そのものができなくなる可能性もある。なるべくミスやトラブルが発生しないことを重視しているため、このような条件となっている。
【航空券】
以下を満たす中で最も費用が安いもの
・乗り継ぎは1回以内(自己乗り継ぎは避ける)
・中華系の航空会社や中国のトランジットは避ける
・なるべく現地滞在期間が長くなるもの(早朝着や夕方発など)
宿泊先については、荷物置き場と睡眠のみを目的としているため、以下の条件を総合的に勘案してなるべく安い宿を選ぶようにしている。
奴隷船並みの狭さで一晩中両隣から呻く声が聞こえる超過密ドミトリー(台湾)やジャンキーが溢れ、ギャングスタ風の男らから絡まれる地域にある治安最悪宿(オーストラリア)に宿泊してしまった経験から、安さのみを重視してはならないと痛感した。
なお、眺望については宿泊する部屋が景観に恵まれなくとも共用バルコニーや観光先で見れるならそれで十分とし、低価格を優先している。実際エジプトではピラミッドビューでない部屋に宿泊予定だ。
【宿泊先】
以下条件を総合的に勘案して選定。
・清潔性(トコジラミに関する口コミ等を確認)
・安全性(地域の治安情報を確認)
・観光地へのアクセスの良さ
・ホスピタリティ(送迎有無やホストの人柄等)
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この時は眺望重視して本当に良かった
現地ツアー等についてだが、基本的に現地申し込みは避け、口コミ評価のある大手サイト経由で予約するようにしている。観光客は"一見さん"が多いことから、ぞんざいな対応やボッタクリが横行しやすい事業環境にある。観光客のフィードバックがしっかりと反映されて今後の顧客獲得に影響する大手サイト経由の方がリスクが低いと考える。(ただし、勝手にツアーガイドが評価を代筆するケースもあるため、Googleマップの口コミも同時に確認している)
中でも日本人の口コミが多いものは信頼性高く、優先的に選んでいる。折角海外に来たのだから日本人の多い観光地やツアーを避けたいという気持ちもあるが、日本人対応のプラクティスが蓄積された業者の方が期待とのギャップが少ないだろう。先人達が切り開いた道が徐々に広くなり舗装されていく…開拓者になるのも魅力だが、不要な冒険を避けて先人の恩恵に預かるのも一案である。なお、テント泊系のツアーにおいて、欧米人観光客は大自然の解放感からEDMをガンガン流し、パーティナイトを満喫する可能性がある。大自然を静かに楽しみたい場合はプライベートツアーにするなどして避けることが望ましい。(音量下げるように依頼や注意しても聞き入れずに騒ぐことが予測されるため)
また、現地の観光地について事前にチケットが購入できるものはなるべく購入し、当日列に並ぶことを避けている。現地購入の場合、長蛇の列に並ぶ必要がある他、決済端末の故障で一部窓口がクローズし、更なる大混雑を招いているケースも少なくない。
旅行中の楽しみ方
旅行中は基本的に、計画通りに行動する。
事前に緻密な計画を立てることで行きたいところを漏らさずに観光できる他、イレギュラーな事態にも柔軟に対応できるようになる。
自分の足で歩くため、あまり予定調和的な旅だとは感じないものの、スケジュールの焦りから余韻に浸る時間すらなく、写真だけ撮って去るようなこともたまにあり、気を付けようと思う。
また、博物館・美術館好きでもあるため、有名な博物館や美術館は旅程に組み込んでいるが、時間があれば通りすがりのローカルな博物館・美術館にも立ち寄っている。
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ホワイトナイトというフェスティバル中であり、中でお酒が飲めた
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旅行後の楽しみ方
これまでは旅行直後に家族や親しい友人達にお土産を配ったり、旅の思い出を語ったりするだけで、旅を自身で振り返ることも写真を見返すこともあまりなかった。
どれだけ楽しい思い出でも、時間が経てば断片的な記憶しか残らず、当時の旅行ルートや食事内容も朧げになっていく。自分の大切な思い出として記録することを目的にnoteで旅行記を作成することにした。
今後の課題
noteで書き出してみると、改めて自分の旅行の楽しみが旅行前に偏重しており、旅行中や旅行後には急速に下火になっていることに気付かされた。
多額の費用をかける以上、最大限楽しみたいという「もったいない精神」もあり、今後は旅行の想い出をnoteに書き残していきたいと思う。
帰国後にnoteに書くことを意識すれば、旅先でも写真を撮り損ねることや無為に過ごすこともなくなるだろう。
今年の年末年始のエジプト旅行においては、旅行前の計画に縛られ過ぎず、旅行中を最大限楽しめるよう意識したい。