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清末の不死身 第六章
クールベの頭はクラクラしていた。
真正面から攻めようとしても入れない。忍び込もうとしても、水路に詳しい水先案内人が見つからない。 寧波のフランス人宣教師が移動してしまったので、情報がないのだ。
さらに致命的なきなことは、もし定海を攻略できなければ、フランスは陸上の拠点を失い、
海上に留まらざるを得なくなり、新鮮な野菜すら食べられず、時間が経つにつれて、フランス兵は栄養失調になり、士気も低下していった。 クールベ自身は重病にかかり、毎日ベッドに横になってため息をついていたが、どうすることもできなかった。
清国とフランスは6月に天津で中仏新条約を締結した。清国はベトナムを属国とすることを放棄し、フランスは賠償金と両国の停戦の要求を放棄したのである。
クールベは、このとき初めて艦隊を率いて鎮海を脱出した。 しかし、傲慢な提督はほどなくして病に倒れ、船上で息を引き取った。
福建省の水軍を1時間足らずで倒したのに、鎮海の要塞を100日以上も攻められなかったことを不思議に思って亡くなっただろう。
それは、なぜか?
なぜなら、相手は薛福成だからだ。
ー終わりー
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