スコラ手帳開発ストーリー<前編>
こんにちは、NOLTYプランナーズの内山です!
遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします!
さて、私たちの定番&自慢の商品に、中高生向け手帳「NOLTYスコラ」があります。
手帳甲子園で生徒さんからプレゼンいただいているように、スコラ手帳を通じてさまざまなストーリーが生まれていますが、スコラ手帳の誕生までにも熱いストーリーがありました。
今回はスコラ手帳の開発ストーリーをお伝えします!
2011年、スコラ手帳の誕生
2011年に1冊の新しい手帳が誕生しました。ビジネス手帳に多いB6サイズ。白の表紙。見た目にこれといった特徴はありません。しかし、中をめくると学習の記録、今週の目標、1週間の振り返り、先生のコメント欄など、個性的な内容が盛り込まれています。
NOLTYスコラ。ビジネス手帳をアレンジしたこの中高生向け手帳は、発売以来右肩上がりを続け、今では全国約1,000校30万人の生徒の皆さんにお使いいただいています。「手帳の活用で生徒たちに時間管理を身につけさせ、成長と自律を促す」。そのコンセプトに多くの教育現場から支持を受け、わずか数年で定番商品にまで育ちました。
「生徒用の手帳を作ってもらえませんか」
スコラ手帳誕生のきっかけは、2010年12月、「生徒用の手帳を作ってほしい」という一通のメールでした。送り主は、当時山形県立鶴岡中央高校に勤務していた加藤伸先生。加藤先生は自作の手帳を生徒に配布し、日々の生活記録や学習計画を記入するよう指導されていました。しかし、生徒たちに習慣づけることがなかなか難しかったといいます。そこで自身も能率手帳を愛用する加藤先生が、「プロのノウハウで手助けしてもらえたら」とメールを送ってくださいました。
1週間後、法人向け手帳担当の社員が冬の庄内空港に降り立ち、すぐに加藤先生のもとを訪ねました。さっそく自作の手帳を見せてもらうと、ビジネス手帳ならコアタイムとなる朝9時から夕方5時までの時間目盛りがありませんでした。理由と尋ねると、「そこは授業時間だから時間割を書くんですよ」と加藤先生は言います。そこには私たちが長く携わってきた社会人向けの手帳とは全く違う世界がありました。
さらに加藤先生は前任校で同様の手帳を使い、生徒に生活・学習記録を書かせることで家庭学習時間が増え、国公立大学への進学率がアップした実績も話してくれました。
能率手帳は1949年の誕生以来、「いかにビジネスパーソンの効果的な時間管理を実現するか」を追求してきました。しかし中高生は勉強、部活、プライベートと社会人以上に忙しく、日々の過ごし方が将来の人生さえ左右してしまいます。加藤先生のお話を伺い、私たちは「時間管理を身につけるツールとして、中高生にとっても手帳の存在価値は極めて大きいのではないか」と考えるようになりました。
★スコラ手帳誕生から約10年―現在の加藤先生へのインタビューはこちら
試作へ
加藤先生を訪ねてから4ヵ月後、2011年4月、「能率手帳スコラ(現・NOLTYスコラ)2011」が完成しました。企画の立ち上げから実現までわずか4ヵ月。1年以上をかけることもある手帳作りにおいては、異例のスピードといえます。
作成にあたり、こだわったのが生徒の視点でした。サンプルとなった加藤先生の自作手帳はレフト式と呼ばれ、時間軸が橫方向に伸びていました。しかし、開発担当者は「授業の時間割は縦なので、生徒にはそのほうが馴染みやすいのでは」と考え、縦に伸びるバーチカル式に変更しました。
さらに大きな特徴として、NOLTYスコラには時間軸だけでなく、「今週の目標」「1週間の振り返り」といった欄を入れ、P(Plan)D(Do)C(Check)A(Action)サイクルを1週間で回せるようにしました。PDCAサイクルの重要性はビジネス現場では浸透していますが、当時学校ではあまり馴染みのないものでした。しかし、そうした行動の習慣化は生徒にとっても重要である、という考えは加藤先生とも一致していました。
このほか時間軸の最上段には「生徒たちの忘れ物が多い」という悩みに応えるため記入欄を設けるなど、教育現場ならではの細やかな配慮と工夫を随所に凝らしていきました。
★「NOLTYスコラ ベーシック」のこだわりはこちら
今回はここまでです。
ようやく形になった「NOLTYスコラ」ですが、これからどのように学校に届いていったのでしょうか。後編を楽しみにお待ちください!
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