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重要な選択だと思ってる時にはもう遅い
思えば、そろそろ春がやってくる。
人によっては大きく環境が変わるスタートになる。出会いと別れの春と形容されるように、人間関係も大きく変わる。
そういった「大きな変化に繋がるある地点」を、
ターニングポイントと呼ぶ。
「ターニングポイント」は事象の始まりの点でしかないので実は自覚出来ないことがほとんどであり、「きっとこの選択はターニングポイントになる」と思っても、実はもっと前にターニングポイントを過ぎている状態が往々にしてある。
例えば、太郎くんは就活をしていたがなかなか行きたい会社が見つからなかった。そんな時、友人が「この会社良いんじゃない?」と勧めてくれた。特に強い興味は無かったけれど、「とりあえず応募してみるか」と軽い気持ちでエントリーした。
結果としてその会社に採用され、太郎くんはその後、何年も充実して働くことになる。太郎くんは「この会社に採用されたことが人生のターニングポイントだったな」と思うかもしれない。
しかし、実際には採用されたことはただの結果でありターニングポイントではなく、運命を変えたのはもっと前にあった「友人の一言に乗った瞬間」だ。
その瞬間はいつだって、何気ない瞬間でしかない。
このように、ターニングポイントは意外とわかりづらい。結果の前にしれっと存在している。
人生の「重要な選択の局面」に立っていると感じているなら、そのほとんどでターニングポイントを過ぎている。
だから、「重要な選択の局面」に立った時は、その選択肢そのものだけを見ずに、「なぜこの選択をする局面に辿り着いたのか」ということ考慮しよう。
例えば、結婚を決断するかどうかの重要な選択の局面があるとする。
多くの人は「結婚した未来」と「結婚しなかった未来」の天秤で測る。「この選択こそが重要なターニングポイントだ」と思うからだ。
しかし実際には、もっと前のふとした瞬間にターニングポイントは存在する。
2人で過ごした、ただの普遍的だと思っていた会話の瞬間に感じた落ち着きや信頼感。逆に、ふとした軽い一言が相手の心を傷つけたあの夜。
占いの結果を共有した時に、一瞬、価値観のすれ違いが起きた瞬間。そんな瞬間にこそ、本質的なターニングポイントは存在する。
つまり、重要な選択だと思っているのなら過去を見よう。本当のターニングポイントはもっと過去のもっと何気ない瞬間で、そこに運命が変わった瞬間がある。
選択とはただの過去の答え合わせだ。
それ以上でも、それ以下でもない。
だから選択そのものに対して、怖がる必要はない。
選択そのものは、大した意味を成さないから。
もっと言うと、選択をする時に悩んでも遅い。
日頃、何が自分の人生にとってプラスで、何がマイナスだったかなんてその瞬間は誰も気づけない。
だからこそ色んなことに触れたり、色んな人と話したり、色んな感度を高めておく必要があるんだと思う。
あとで考えると「あそこが始まりだったな」と思えることが、ターニングポイントなのだから。