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まぼろしのパン屋 松宮宏

たまに作品を読んでて「何?運命?」って思う事があります。
例えばちょうど自分が本の中の主人公と同じ状況だったりがそうですね。
ちょうど失恋してたり、仕事辞めようと思ってたり、何かを始めようと思ってたり。

今回、この作品がそうでした。
ただ、主人公の状況とかではなく、作品の舞台、場所がそうです。

この作品、短編集で、3作品が収められています。
それぞれの舞台。
1作目が田園都市線が出てくるんですが、僕は今三軒茶屋の近くに住んでいるので、なんか馴染みあるなあって思ってました。

2作目の舞台。花隈とか高架下って・・・・。
4年前まで僕は神戸に住んでたので、その辺りの地名と、登場人物の人柄がなんかわかるような気がしました。
よりリアルに感じる事ができたといいましょうか。

3作目の舞台。姫路とかヤマトヤシキって・・・。
親戚というか、田舎が姫路にあって幼少の頃からそれこそお祭りがあった時とか帰ってたりしてたんですよね。
その時の雰囲気とか思い出しながら読んでいて、
しかも帰りの電車。新快速とかラッシュ時の神戸駅とか、
もう馴染みがありすぎてそれだけで面白かったりしました。

なので、個人的には作品の場所がとにかくハマりすぎて心を奪われてしまったんですが、
肝心の作品の内容!!3作全て面白かったです。

全ての作品で、すごくリアルな感じで物語が進んでいくんだけど、どこか不思議な感覚が途中で心地良く混ざり合って、最終的にどこかあったかい気持ちになれる作品達でした。



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