見出し画像

ザリガニの鳴くところ

読みました。

1950〜1960年代の小さな村の、しかもさらに人里離れている湿地地方に住んでいる女性の話です。
家族でそこに住んでいたんですが、父親のDVが原因で母親がさり、たくさんいた兄弟もどんどん去っていき、ついに末っ子の主人公のみが父親と二人きりになってしまい、どうにか生き抜くところから話が始まります。

一方、1969年に、同じ地方のある若者が亡くなっているのが発見されました。保安官はその状況から推測し、事故でなく殺人ではないかと。
で、若者を殺したのは湿地の少女と言われてきた主人公の女性ではないかと考え、捜査を進めていきます。ミステリー風の要素になっています。

この2つの話がやがて交差していきます。

1番の読みどころは主人公の女性の成長過程かなとおもいました。
偏見の中で生きていったり、父親と少し関係の修復と崩壊だったり、
初恋や恩人とのやりとりだったり、苦い記憶になる初体験だったり、
孤独との戦いだったり、自然との向き合い方だったり、

そんな色んな要素の中で主人公の女性の大変さ、たくましさ、もろさ、強さ、弱さ、怖さがつまっている気がしました。

特に思春期あたりの女性の苦悩というか、感情というのが、孤独な主人公が一人で向き合っているので余計にリアルに感じられる気がしました。

ミステリーな部分もなんか、シンプルで論点が一点に絞られていく感じが良かったです。で、あまり書くとネタバレとかになりそうなのでアレですが。
犯人は誰だろう?ってのが、見当はついてたんですが(つくと思うんですが)え?もしかして犯人は〇〇?あれ?犯人は〇〇?っなりました。
・・・。あれ、これ僕よく考えたら犯人、見当ついてないっすね・・。

色々な要素があり、面白い作品でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?