スーパーヒーローは誰のものか

2019年のE3(Electronic Entertainment Expo = 世界最大のゲームショー)、個人的に大興奮でした。FF7リメイクの詳細情報、は事前から分かっていたけど、その影で聖剣伝説3のリメイクが発表されて、虚を突かれたような想いと驚きで、それはもう涙が出るほど嬉しかったのですけど、これはまた別の機会に笑

時を同じくして発表されたのが『Marvel's Avengers』
そう、いまや世界が誇る最強コンテンツの一角となったアベンジャーズのゲームが出るのです。

Marvel's Avengers Game (アベンジャーズ)クリスタル・ダイナミクスとスクウェア・エニックスが送る“Marvel's Avengers (アベンジャーズ)”で、地球最avengers.square-enix-games.com


MCUにドハマりした身としては、大変な楽しみなのですが、ここ最近は新しく発表される追加情報が随分と気分を盛り上げてくれています。

特に目立っていたのがこれです。

スパイディー!!追加キャラクターとして2021年のアップデートで、親愛なる隣人ことスパイダーマンが追加されるのですと!
いやー最近のコンシューマーゲームはアップデートでどんどん楽しめる要素が増えていって、いい時代になりましたなぁ。

しかし、記事タイトルの通り、これはプレイステーション限定の特典なのだそう。マルチプラットフォームでの展開で、PS・XBOX・Stadia(Google)・STEAM(PC)と幅広く遊べて、 マルチプレイもあるこのゲーム。

プラットフォームごとに何かしらの優位性が必要ということでしょうか、まだ独自特典はこれくらいしか発表されていないものの、これから増えていくのかもしれません。


もうこの時点でちょっとモヤッとしてるんですけど、どうやらこのスパイダーマン限定参戦には、いつもの問題が関わっているみたいなんです。それがこちら。

開発元のコメントから該当箇所をピックアップしましょう。

「(前略) みなさんご存知のように、ソニーは(映画化の)権利を持っていて、PlayStationも権利を持っている。だからマーベルとソニーが、“このプラットフォームならこういうことができる”と言ってくれたわけです。(後略)」

出たよ、またこれか。

映画好きな方はご存知だと思いますが、スパイダーマンの映画化権をめぐるゴタゴタは、もうね、いつものことなんです笑

スパイダーマンの映画は、2002年からトビー・マグワイア主演/サム・ライミ監督の3部作が公開され、その後2012年からはアンドリュー・ガーフィールド主演/マーク・ウェブ監督で『アメイジング・スパイダーマン』シリーズとしてReboot。これらの映画は全て、映画化権を持つソニー・ピクチャーズから配給されました。

一方でスパイダーマンの版権元であるMarvelは、自社で映画撮影会社Marvel studioを立ち上げ『アイアンマン(2008)』からMCUの企画を大きく走らせてきたことはご存知の通りです。

お気付きの通り、自社で映画を作れるようになったにも関わらず、スパイダーマンに関してはソニーが映画化権を持つため、MCUにスパイダーマンが登場することは無いとまで言われてました。その後、なんやかんやありつつ、権利はソニーのまま、Marvel studioの映画にも登場できるようになったり、またなんやかんやでMCU離脱の危機が訪れたり、とそれはそれはもうゴタゴタしとるのです笑


でね。まぁ分かるんですけど。大人の事情があることはよく分かります。
別に文句言おうってワケじゃないんですけど。経済は競争ですからね、仕方ないんですけど。

でもさ、なんか少し悲しくなりませんか。

スパイダーマンの映画は、ソニーのおかげでヒット作になった側面があるのかもしれないですけど。それによって、さらにスパイダーマン人気が上がったのかもしれないですけど。

コンテンツを作り出して大切に育ててきた人々がいて、一緒に楽しみながら愛を注いできたファン達がいて。
そう考えると、なんとなく違和感があるのですよね。


ちょっと言葉がまとまりきらなくてアレですけど、コンテンツを大切にするって難しいことだなぁと。

某Twitter漫画も広告代理店が噛んだのではないかとかって言われ始めて波が引いてましたけど、コンテンツビジネスの裏側を考えるとさもありなん。

果たして自分が何かコンテンツを持っていたとして、強大な力に対してNoを突きつけられるか。これもまた、難しい議題です。


ということで、
お付き合いいただき、ありがとうございました。

お相手は わたくし
納木 まもる  でした。

次回も楽しんでもらえますように。

末尾ハンコ

<編集後記>
ヒットコンテンツって、企みとしてヒットしているものが結構ありますよね。タレントさんとか音楽界隈とか、だいぶ顕著だと思います。ちょっと穿った見方というか、僕の性格が悪いってのもあるんですけど笑

でもまぁこれは百歩譲っていいんです。楽しみ方が分からない方に対して、一定の指針を提供するのがトレンドの役割だと思ってます。

しかし、ヒットすることがある程度約束されているコンテンツを使うっていうのは、少し側面が違う気がするんですよね。まぁハックみたいなもんなんでしょうし、ナシとまでは言わないんですけど。

うーん、やはりまとまりがありませんが、ヒットを飛ばすことに執着せずとも、クリエイターがある程度生きていけるような経済圏がもっと大きくなるといいなぁと思うのでした。


読んでいただいてありがとうございます。貴重な時間をいただいていることは自覚しつつ、窮屈にならない程度にやっていきます。