今日も、気分は嫁•次第 #3
さて、彼女と初めて出かけた時の話のつづき。
彼女の車で、高速を進む。一般道へと降りた。国道1号線、箱根駅伝で見慣れた道だか、実際通るのは初めてだった。
そんな話もでたかも知れない。とにかく覚えていることは、国道1号ではなく。
「イチコク」というのだと彼女は教えてくれた。
それとこれから向かう街で、彼女が育っとこと。
小学校だかで、イジメにあい、川を挟んで反対の学区に転校する為に、当時母親が勤めにいたパート先に、住民票を移し、転校した事や、それで家庭訪問が、スーパーの事務所だった事など、色々な話を聞かされた。
途中、神社に寄った。地元では有名な神社で、神輿を、荒々しく担ぎ街を練り歩くのだと言う。
お囃子の太鼓やら笛やら、代々受け継がれており、普段学校で頼りない男子や、ヤンチャで手に負えないヤンキーが、その日には、ふんどしにサラシ、ねじり鉢巻に、それぞれ所属する法被を纏い、盛大に打ち鳴らし、勇敢に練り歩く様は、圧巻だと、力説してくれた。
山と海に挟まれた街で、どことなく引っ込み思案で穏やかな山の民と、荒っぽくぶっきらぼうだか情に厚い海の民とが、共に暮らす。そんな中でも、彼女は、ヤンチャだか情の厚い海側と気が合うらしく、夏にはその筋のクラスメートの実家がやっている、海の家でバイトして、焼きそば焼いたり、呼び込みしたりした事など、楽しそうに話していた。
彼女は、ちょいワル親父たちを揶揄い、転がすのどうも得意な様である。
私はと言えば、正直、ヤンチャ系な人は苦手だ。直ぐに切れるし、キレる理由や、彼らの正義が全く分からない。メンツとかいうものか?
まあ、偏見かも知れないが、簡単に言うと、多分ノリが違うんだと思う。とは言え今までも余り関わる事もないし、彼らからしたら、私みたいのは、何を考えているか判らないタイプらしく、程よい距離が保たれてた。
しかし、どうも雲行きが怪しい、台風はいつも高い山に阻まれて逸れて行く。だから、油断していたのかも知れない。自分だけは大丈夫だと過信していた。
まあ、女性と出かけるとのだから、余裕を見せたかったのかも知れないな。