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『思考の整理学』外山滋比古

部屋を整理しないとなと思いながら手にした本でしたが、読んでいて頭の中が整理されていくのがわかるような面白い本。

本を読むと備忘録的にメモするのだけど、今回はほとんど丸ごとためになったので、この本はしばらく自分のそばに置いておくことに決めました。吉村順三先生の『建築は詩』に続いて2冊目。

自分がなぜそう行動しているのか、自分がこれまで選んできた道が確認できたように感じる本でした。

たとえば僕は山に登るのですが、といってもそんなに激しい登山ではなく山歩きに近いです。それでも体力を使い、人工物のあまりない自然の中に身を置き、疲労感に満たされてぐっすりと眠る。その行動は一時仕事のことは頭から離れ、次の日仕事に向かうときは必要なことだけが整理されているように感じるのです。

思えば5年前、当時勤めながらも自分の仕事に対する姿勢にモヤモヤしている中で登山に誘われました。必死の思いで登頂し、達成感とそこに広がるありのままの自然に感動。その後、会社に頼らずに自分の力でやってみようと独立を決心したことを今でも覚えています。あの時、体力が限界の中で一度頭の中がリセットされたのでしょう。自分になにが必要なのかということが明確になったのです。

自分の行動がどのような思考から起きているのか、この本を読みながら理解できることがありました。理解できることは意識して行動できること。これからの自分にも大きなきっかけとなる本ですね、これは。

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