誰が責任とってくれるんだ?!
ワークシェアを覚悟をもって進めている、という話を数度書きました。
そこへ「ワークシェアはいいが、責任の所在があいまいなのではないか」という問いがありました。
非常に興味深い観点だと思いました。「事業体」「顧客」「社会」といった存在を思い浮かべながらちょっと考えてみましょう。
まず、これは「お前のところの事業で、買った私や、社会が損害を被ったときに、いったい誰が責任とってくれるんだ?!」という問題だということがわかります。賠償責任を負うのは誰で免責されるのは誰なのか。
ワークシェアするチームではどう考えるか。
1.
「ワークシェア」は業務(作業)を執り行うことに対しての概念であること
2.
「事故の責任」とは管理(監理)に対する概念であること
3.
したがって、ワークシェアは「事故の責任を探索する場合その対象ではない」こと
4.
「事故に関わった」として個人の「資格」が毀損されることがあるが、それは「資格の信頼の担保」を目的とする法の建てつけの問題であり、ワークシェアと矛盾せず、むしろ資格による「知識・技能の質の担保」はワークシェアを推し進めるということ
このように「ワークシェア」は顧客や社会の利益を損なうようなことはない。本来、ワークシェアによって「責任の所在があいまいになる」ということはないのですが、「直接その作業をやったのは誰か」ということを探求しがちな「慣例」に対して事業責任者は根気強く働きかけて、理解と共感を得ていかなければならないなと感じました。