変化、その好まれざるもの
起業家はもともと変化好きなのではないかと思うけれど、その話はまたいずれ。
事業は大なり小なりチームを組まなければできないのですけれども、変化についてメンバーには温度差があると覚悟しなければなりません。
起業するようなひとは、むしろ、ボードメンバーに加えて従業員を雇用すれば、変化するときの摩擦熱に驚くことになるのではないかな。
ほとんどのひとにとって一番大事なのは平和な暮らしでしょう。事業だってそのためにあると言っていい。
平和ってなんだろう。「仕事」との関わりで象徴的なのはこんな風景じゃないかな。夕方、仕事が終わって帰宅して、家族がいて今日もみんな元気で笑顔で充実した一日を過ごしていた。昨日と同じように。明日も同じ平和が続けばいい、と…。
「いまこの瞬間には」バランスしているように見えているものを、将来のためといって「一度壊し」「再構築」すること、これはバランスの中に日々暮らすひとにとってはおそらくなによりの「恐怖」なのです。
起業家には「やがて訪れる破綻」の方がはるかに恐ろしいで「つねに変化しようと試み」ます。でも、日々の安定に充足しているひとには、平和を脅かす「恐怖」そのものの存在なのかもしれないです。
事業家は、生き残りと日々の安らかさ、「恐怖の葛藤」の渦中にあって決断を続けなきゃならんのだなあ。