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さ き
2019年9月19日 07:17
生きていれば辛いことはあるトーストが真っ黒に焦げた洗濯機の裏に洗濯バサミが落ちていったしょうもない失敗で昨日も人に迷惑をかけたそんな小さな不幸が部屋の隅の埃のように知らぬ間にゆっくりと心の溝に積もっていくいつの間にか拭い取れないくらいにこびりついて埃まみれになった心は押入れの奥で忘れ去られた置物のようにいつしか自分を用無しの役立たずだと思うようになってゆくここに存在す
2019年9月15日 22:38
あの頃の彼の心には、仕事を辞めたいという気持ちが雑草のように根を張っていて、そこに何かを実らせる余裕なんて、これっぽっちも持ち合わせていなかった。仕事を終えて家に帰ると、毎日のように独り涙を流していた。他人のことを気にしなくていい自分だけの部屋は、あの頃の彼にとって、家賃以上の価値があった。思いっきり嗚咽をあげて泣いたあとは、少しだけすっきりしたような気持ちになった。もう少し頑張ってみよう、今