声明の稽古をつけてもらう※大谷派 24/12/09

何だかんだで昨日は寝るのが遅くなった。そんな中で、今日は朝から予定があった。なので、閉じそうな目を無理して開けて、自室を出て、グビッとホットコーヒーを飲んだ。今日の行き先は、市内にあるとある大谷派寺院であった。この前の京都での声明教室で出会った方が非常に親切で、かつ同じ市内のお寺の方であって、私が「声明の稽古をつけてもらえませんか」とお願いをしたら、快く引き受けてくれたのである。その方のお寺へ足を運んだ、という訳である。とは言え、折角の稽古の日であるにも関わらず、前述の眠気が酷かった。ホットコーヒーを飲んでも眠気は改善しなかった。なので、更にモンスターエナジーを購入した。モンスターエナジーを飲みながら、冷気の残る街中を歩いたのであった。カフェインとその冷気が相まって、徐々に程良い緊張感が起こってきた。ふとした時に眺めた比叡山には雪が積もっていて、その光景があまりにも冬であって、美しく、何やら帯が締まるような気がしたのであった。

そうして、徐々に稽古に向けて気分を作ってゆく中で、モンスターエナジーの缶を捨てるべく、とあるスーパーに寄ろうとした。入口には警備員さんが立っていたので、そうだ、警備員さんにゴミ箱の在り処を聞こうと思った。そうして警備員さんに話しかけると、あっと驚いた。なんとその警備員さんは、もう何年も前に、とある郵便局で年賀はがき売りのアルバイトをしていた時に一緒にアルバイトとして働いていた、懐かしのおじさんだったのである。顔と名札を見て、すぐにそのおじさんを思い出した。おじさんも、私の事を覚えていてくれた。まさかあのアルバイトの仲間とまた会えるとは思っていなかったし、第一、あまりにも懐かしく、そのアルバイトの楽しかった思い出が蘇り、とても嬉しい気分になった。結局、おじさんには「お元気で」と言って別れた。親切に、缶を捨ててくれたりもした。

そんな嬉しい出来事もあって、起床時はかなり悪かった調子も、お寺へ着いた頃にはかなり改善していた。そうして、いよいよ稽古の時間になった。先生は非常に丁寧に教えてくれて、声明について右も左もわからない私には、とても為になったのであった。声明の心得のような、非常に基礎的な部分からご指導頂いた。今まではずっと独りで稽古をしていたのでやや孤独であったが、今日は孤独ではなかった。そしてなんと、また来月もご指導を頂ける事になった。その親切が有り難く、また何より心強く、より一層、得度に向けて稽古に励もうと思ったのであった。帰りは昼過ぎになったが、街の中は昼でも寒かった。その爽やかさ故に、山々が輝いているように思えた。ここ数日は連日の外出で疲れているが、こうしてこのような気分でこの街を歩けて幸せ者だと、珍しくそんなふうに思ったのであった。

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