「フリーランスとして働くってどういうこと?」20代男性現役フリーライターが実体験をもとに解説
どうもフリーライターの面舵一杯ザトウクジラです。久しぶりにnoteを確認したらフリーライター系の記事に対する反応が多かったので、また筆を取ることにしました。
第5回はフリーライターに限った話ではありませんが、会社に属するのではなく「フリーランスとして働くってどういうこと?」をテーマに私の実体験を基にメリットやデメリットを解説していこうと思います。
フリーランスとして働くなら適性が必要
会社に属さずにフリーランスとして働くなら、最低限ではありますが2つの適性が必要だと感じました。
あくまで、これができなければ個人事業主として働くのは困難というレベルの話なので、下記の適性があっても必ずしもフリーランスに向いているとは限りません。
1.社会に貢献できる技術などを持っているか
2.会社が肩代わりしてきたことを自分でできるか
1.社会に貢献できる技術などを持っているか
仕事において、お金を得るために目指すべきゴールは何なのでしょうか?
会社員であれば、社会に貢献する企業に属して労働すれば、間接的に自分も社会に貢献したことになります。
その貢献がお金に変わるのが現代社会の仕組みです。就職がゴールではなく、社会への貢献がお金を得るゴールなのです。
よって、自分自身で社会に貢献できるのであれば、必ずしも会社に属する必要はありません。
フリーランスは個人の技術を用いて社会に貢献することでお金を得る働き方といえます。
社会に貢献できる技術がない場合や、それをお金に換える術がないのであれば個人事業主にはなれません。会社に属して間接的に利益を得るしかないでしょう。
また、会社に属して働く場合はほとんどの場合、確定申告などの税金の納付を企業が代わりにやってくれているのではないかと思います。
2.会社が肩代わりしてきたことを自分でできるか
日本で働き税金を納めているのにも関わらず、実際に納めている税金の額も知らない労働者も多いのが現状です。
また、税金だけでなく日本では個人の資産形成を企業が面倒を見るシステムがあり、厚生年金や、財形貯蓄など企業に属することで勝手に将来に向けた資産形成ができてしまう場合もあります。
このように企業が肩代わりしてきたことを個人事業主になれば自分でやらなくてはなりません。
日本の義務教育では確定申告のやり方も、資産形成のやり方も教えてくれません。
現状の義務教育を否定するつもりはありませんが、少なくともこの国の義務教育では社会に出てから必要になる知識を教えてくれないんですよね。
フリーランスになれば確定申告は必須になります。お金に関して細かくなるのが面倒だと考えるなら肩代わりしてくれる会社に任せるほうが働き方としては楽かもしれませんね。
ただ個人でも税理士を雇うことで面倒な申告作業を他人に任せる方法もあるので、稼ぎや、確定申告の手間によってはプロを雇うのも選択肢になるでしょうね。
他人に任せる選択肢もありますが、どのような方法を取るにしても会社が肩代わりしてきたことを自分で対処する必要があります。
ここまでは個人事業主として働くために最低限必要なことを紹介しました。当然ではありますが適性があっても企業に属して働いたほうがメリットのある人や、個人事業主として働いたほうがメリットのある人がいます。
自分はどちらなのかはっきりさせるためにも、個人事業主で働いている私が感じたメリットとデメリットを紹介していきます。
実際に働いて感じたフリーランスのメリット
会社の労働に疲れた人や、実際にはフリーランスのほうが向いている人は私が感じたメリットに共感しやすいのではないかと思います。
ただし、デメリットもあるのでメリットだけを見て個人事業主になることを決めるのは危険です。
1.自分のペースで好きなように働ける
2.人間関係に悩まされることがない
1.自分のペースで好きなように働ける
私はフリーライターですが、自分の好きな時間に好きなだけ働けるのがメリットだと考えています。
平日であってもどうしても気分が乗らない場合や、どこかへ出かけたいときは仕事をしなくても問題はありません。
会社に属している場合は、このような理由で会社を休めば怒られてしまいますが、個人事業主は仕事を約束通りにこなしていれば自由に働き方を決められるのです。
一方で、土日に予定がない場合も仕事ができます。土日で仕事をある程度こなして平日にどこかに出かけることもできますね。納期にさえ気をつけていれば基本的には毎日が自由そのものです。
特に仕事以外の予定や、やりたいことがなければ仕事をしますが、どうしても無理な場合や、やりたいことがあれば休みます。
デメリットでも紹介しますが、仕事を安定して受注できないときもあるので、仕事がないときは開き直ってリフレッシュしにいきますね。
後は、会社に属しているときとは異なりどうしても嫌な仕事は断れます。仕事の時間も内容も自分の好きなように決められるのが個人事業主として働いて一番メリットを感じている点です。
2.人間関係に悩まされることがない
仕事を辞める理由に関しては様々なデータがあり、何が1番とは言いにくいですが、間違いなく上位に存在しているのが人間関係の悩みです。
辞職の理由を語るときの主語が「上司が」「同期が」「部下が」の3つ内どれかになっていることは珍しくありません。
職場の人間関係は多くの場合、仕事の目的を「お金を稼ぐ」と仮定したとき人間関係を取り持つことは直接的に社会に価値をもたらさないため、目的意識が薄いまま続けることになります。
お金を稼ぐことに繋がらないのであれば「自分は何のために人間関係を取り持っているのか?」という疑問にいつかぶち当たります。
耐えられる人は我慢しますが、耐えることができなくなった人は辞職を選択するのが人間関係による退職が多い理由でしょうね。
私は基本的にクライアントと仕事の話以外のやり取りはおこないません。
仕事に必要なメッセージ以外はやり取りしないので、仕事において人間関係に悩まされることがありません。仕事以外で友達と遊ぶほうが気楽だと私は思いますね。
人の出会いですので、すべての職場の人間関係を否定するわけじゃないですが、辞職の原因のトップになる過剰な職場の人間関係の強要を美徳とする社会はもうナンセンスではないかと思っています。
別に人間関係って職場でなくてもどこでも作れるので。よほどコミュニケーション能力がない人を除いて社会人が新しいコミュニティを形成したり、入っていけない原因は時間が少ないことでしょうね。
コミュニケーション能力は重要ですが、わざわざ必要のないストレスを抱える必要はありません。その理想を叶えられるのが個人事業主のもう一つの強みですね。
実際に働いて感じたフリーランスのデメリット
メリットだけを見れば理想の働き方ですが、デメリットがあることが会社に属して働く人が圧倒的に多い理由となっています。
1.仕事が安定しないことがある
2.メンタルによっては余計なストレスがかかる
1.仕事が安定しないことがある
今まで会社に行けば仕事があったときとは異なり、個人事業主やフリーランスになれば仕事をうまく受注しなければ、毎日仕事があるとは限りません。
また、社会が不安定な状態にある場合は多くのクライアントが対応に追われるので、フリーランスの私たちは一番ないがしろにされやすい立場ともいえます。
様々なケースを考えれば収入の安定や、毎日仕事をおこなえる状況にするのは難しいです。
独り身であればどうにでもなりますが、家族がいるなら何としても安定化させる必要があります。
少子化に対する支援策が少ないことはここでは問題としませんが、子供を持つ一般的な家庭を形成したいのであれば、企業に属しておくほうが出産育児一時金がもらえたり、配偶者の年金区分も第3号被保険者になるので総合的に考えてメリットがあるのは事実です。
しかし、必ずしも結婚を前提とする将来を考えていない人もいるかと思います。中には20代・30代でまったく結婚する気がない人がいても珍しいことではありません。
このような人は配偶者や子供がいる場合に受けられる会社に属するメリットを一つ自分で消している状態ですので、収入の安定化を神経質に気にする必要がないので個人事業主になるメリットが大きくなりやすいです。
今の仕事が好きで実績もあり、どんどん仕事をしたいという人は自然と収入も安定化していくと思います。
しかし、特に家庭を持つ気もないけどなんとなく企業で働いている方もフリーランスの適性があるなら、実はそちらの働き方のほうが向いていたということもあるかもしれません。
家庭を持っているフリーランスに対する支援を強化して、様々な人が個人事業主という働き方を選択できるのが理想なのでしょうが、現実は厳しいものです。
2.メンタルによっては余計なストレスがかかる
仕事の安定化が難しいことによる弊害ですが、平日に仕事ができない状態にあるとき会社員で働いていた時代の強迫観念や、周りが働いていることを考えると感じても意味がない罪悪感を感じることがあります。
これは私もフリーランスとして駆け出しのときに経験しました。思うように仕事が来ない状態で、平日に仕事がないときに周りは働いているのに自分はサボっていていいのかと考えてしまうことがあります。
しかし、このような精神状況でいるといざ仕事が来たときにすでに仕事が来ないことに疲れていてベストコンディションで仕事ができないんですよね。
仕事がない期間でコンディションを整えるのが理想なのですが、考えなくてもいい罪悪感を感じてメンタルを悪化させた結果、必要以上に疲れてしまうことが私にもありました。
後は仕事をしていない期間があると収益が落ちることや、ふるさと納税額に響かないかとか余計な心配ばかりしてしまいました。
直接的に生活に影響する事態でなくても色々心配してしまうことが多くて余計なストレスがかかった時期があったのは私の実体験です。
メンタルに関しては人によって感じかたが異なるのでなんともいえません。
しかし、上記の体験談に共感しやすい人はストレスがかかってしまう可能性が高いでしょう。
とはいえ、慣れればストレスはほとんどかからないので仕事がないなら、やることをやったり、いっそリフレッシュしに出かけますね。
会社員でもストレスや不安を抱えますが、フリーランスでも別の方向からストレスや不安を抱えることもあるので、ある程度覚悟しておいたほうがいいかと思います。
メンタル管理術は人それぞれですし、私の場合は平日に仕事がなくても生活や、自分がやりたいことに影響しなければ何も問題ないと考えて自然と慣れて吹っ切れました。
将来的にも仕事が安定化しない可能性が高くなった状況のみ次の手を打つようにしています。
まとめ
会社員ではなくフリーランスとして働くことは誰にとってもメリットがあるとは限りません。
適性を持っていなければ働けませんし、デメリットもあるからです。
また、フリーランスで一番重要なことを一言で表すと自己管理能力になります。
自身の管理をすべて自分でおこなえる人がフリーランスに向いている人です。当たり前の話ではありますが、これが有言実行できない人も珍しくはないんですよね。
また、フリーランスになったからといって、すべて自分の思い通りに進むわけではないので、清濁を併せ吞みながら自身の課題や問題を見つけて解決する姿勢も重要です。
私にとってはフリーランスという働き方が最適だと考えているので、ライターに関わらず共感する部分が多ければフリーランスという働き方を考えてみてはいかがでしょうか。