【ショートショート】「あなたを振り向かせるために」/ だいたいニャー
猫の鳴き声が決まっていなかった時代。
ある猫会議が開かれた。
テーマ
人間を振り向かせる鳴き方
「構って欲しいとき、人間に無視されたことはありませんか?今日は『人間を振り向かせる鳴き方』を決めようと思います」
「大きな声出せば?『ガオー』とか」
「それだと怖がって寄って来ないよ」
「人間って臆病だしね」
「じゃあ逆に静かな音は?『カサカサ』とか『ピュッ』とか」
「静か過ぎると聞こえないよ。人間は耳悪いし」
「いいこと思いついた」
「なに?」
「うん。人間の赤ちゃんの泣き方を真似するのはどう?」
「なるほど!人間は赤ちゃんが泣くとすぐ反応するしね」
「名案だ!」
「赤ちゃんの泣き方…どんなだっけ?」
「オギャー?ウミャー?フニェー?」
「うーん…」
「だいたい『ニャー』じゃね?」
「だな!だいたいニャーだな!」
「ニャー…。いいかも!」
「よし!それでいこう」
こうして猫の鳴き声は、だいたい『ニャー』となった。
ニャ〜🩷
「しょうがないわね😍おいで」
ニヤッ😏
(410字)
終
裏お題に参加しました!
「人間の注意を引くために、猫は鳴き声を赤ちゃんの泣き声に似せた」
と考えている方もいらっしゃるらしいですね。
面白い考えだなぁ。
と思い、即ネタにさせて頂きました😊
もし本当にそうやって今の鳴き声になったのだとしても、そのあざとさも可愛いですよねー♪
よろしくお願い致します🙇