梯久美子先生は、戦時のことを熱もちかたる
ほぼ日の学校[万葉集講座]、第9回は、梯(かけはし)久美子先生でした。
テーマは、「『昭和万葉集』に思う」
私は、普段、自殺を減らす問題について関心があります。問題に向き合う中、死生観について調べることがあったとき、以下の本を購入しました。
今回の先生は、こちらの本の著者です。
残念ながら、部屋にきれいに積んであったので、授業の前に駆け足で読みました。昭和の時代、戦争のこと、ノンフィクション作家として著名な方と、最近、知りました。
授業を受ける前
以前、授業をされた岡野先生の周りにも戦争の話がありました。今回、どんな重い話がされるのだろう。気が重いということはありませんが、少し構えて臨みました。ただ、他の先生の講義の際、授業を聴講されているお姿をときどき見かけて、いつもニコニコとされていたので、勝手に好印象ではありました。
授業を受けて
まず、扱う「昭和万葉集」というのがすごい!
全20巻、およそ82,000首を収録。天皇、政治家、軍人、犯罪者、一般市民まで。
まさに万葉集!(「万葉集」は4,500首、こちらも天皇から名もなき市民まで)
一般募集では、4ヶ月で48万首も集まったそう。しかも192万部も売れたという、お化け書籍です。
今回は特に、戦時中、昭和16〜20年を扱った第6巻が主な題材でした。
授業の中、何度もおっしゃられていたことは、
「歌でしか表現できないことがあるんじゃないか?」
ということ。
歌は、死と直面したとき、日本人なら誰も表現できて、他では表現しえない気持ちが乗っかる形だったということでしょう。
先生の熱気のせいだけじゃないと思いますが、部屋は、換気・空調の都合もあって熱気ムンムン。先生が語る戦争とそこにいる人のエピソードに、何度か目がうるみました。
(最近、ほんとに涙腺にきて困ります)
戦後、万葉集、歌、特にその情緒的な面が厳しく非難されたこともあったそうです。でも、日本人は歌を捨てなかった。
その事実について、私もますます今後とも歌と付き合っていきたくなりました。今、Twitterのプロフィールでは、「にわか詠み人」としています。“にわか”の字が取れるまでは詠み続けたいな。