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視聴メモ:睡眠は誤解だらけ | NHKアカデミア 柳沢正史(前編)

先日、EテレのNHKアカデミア「柳沢正史(前編) 睡眠は誤解だらけ」という番組があった。

後半は、明日、6月28日(水)[Eテレ]午後10:00放送

研究のアプローチが変われば、結果は変わることがある。でも過去正しいとされてきたことが、否定されることは否定の根拠が見つかったということだろう。最新の睡眠研究の成果について、30分という短い時間で教えてもらえたという意味で、すごくいい番組だった。

番組内でも、「エビデンスがあります」と言われている箇所があったが、そのエビデンスが明示されているわけでもないし、解説されているわけでもないので、鵜呑みにはしないけれど、自分の経験上、正しくなさそうなことを嘘や誤解と断じてもらったことで安心できることはあったし、試してみたい提案もあった。

参考にしたい情報があったので、メモを残しておく。

最新の研究成果からわかっていること

90分の倍数で眠ればいい:嘘

ノンレム睡眠からレム睡眠の周期は、一回の睡眠でも幅がある(1時間から3時間)。ただ、1サイクルの平均が90分というだけ。

最初の90分が大事:嘘

前半のノンレム睡眠からレム睡眠のサイクルはノンレム睡眠が長い。後半になるほど、レム睡眠が長くなる。レム睡眠も大事。レム睡眠が少なくなると、寿命が短くなるという論文、認知症が増えるという論文もある。

ノンレム睡眠は浅い睡眠:嘘

少々の刺激があっても、覚醒しない。睡眠全体が大事。睡眠の質で量はカバーされない。

脳を休ませるために睡眠がある:誤解

脳がないクラゲも睡眠はある。生物の仕組み上獲得され、なくせない機構。
(捕食される動物のことを考えると、どう考えても睡眠はリスクが高い、けどなくなっていない)。まだ答えはない。

睡眠は、脳が休んでいるかというとそうとも言えない。時によっては、レム睡眠時のほうが、覚醒時より活発。脳というコンピュータは睡眠中も動き続けている。外界からの刺激を遮断して、オフラインで稼働している。

ただ、睡眠を挟んだほうが記憶力が強化されることが認められる。文字にできるような記憶の整理もするが、睡眠により、文字にできない技能記憶の向上をする

訓練でショートスリーパーにはなれない

3時間4時間の睡眠で、覚醒時にまったく影響がない人は、数百人に一人かそれ以下。その人にとって十分な睡眠をとらないとダメ。遺伝で決まっていて、変えることはできない。平均は、7時間前後で、6-8時間の間の人が多い。

睡眠不足の兆候

以下の兆候が表れている人は睡眠が足りていない。
(行動誘発性睡眠不足症候群)

・平日と休日で睡眠時間が2時間以上違う
・寝つきがよすぎる(1分で寝れる)
・昼間の眠気が強い

睡眠不足は、明らかに悪い影響があるとわかっていながら、寝ることができない「覚醒に対する依存症」だと言える(柳沢正史さん談)

柳沢さんからの提案

寝室の環境は、静かで、暗くて、朝まで適温

・直接風を当てなければいいだけで、クーラーを使って、その人によって快適な温度を朝まで保つ。

・日本の室内照明は明るすぎる(リビングなど)。強い光は緊張を強いられる。リラックスできない。メラトニンなど睡眠を誘発するホルモンが分泌されない。

適切な睡眠を計測するには

人によって違う。まず、土日休日を含めて、同じ時間に寝て起きるという生活を覚悟を決めて1週間、2週間やってみる。その後、普段より30分早く寝ることを1週間やってみる(朝は、働いていれば変えにくいだろうから)。その1週間で昼間の変化を観察する。集中力や仕事のパフォーマンスが上がるなど、いい結果があれば、もう少し早く寝る。

まとめ

睡眠は、睡眠時無呼吸症候群を抱えていたり、そもそも布団で寝ない日も多く夜更かしをしまくるし、昼間の眠気もひどい。何とか改善したいところなので、覚悟を持って柳沢さんの提案にある睡眠改善にチャレンジしたい。年内に試したいところ。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。