敦煌写本の世界(前期展示)に楷書の魅力を見る
連休谷間の真ん中、コンタクトの処方箋をもらいに眼科にいったり、定期健診のために歯医者に行ったりするために有休を取りました。通院の前、昼頃に書道博物館に行ってきました。
今回の「敦煌写本の世界」は、1900年に敦煌で発見された写経や文書類の展示です。楷書が発生しはじめた頃(500年ごろ?)の写本や拓本の展示が主。
「現代にもよく見る楷書なんてちょっと味気ないかも」と思って、最初は一階の最初の展示「瘞鶴銘(えんかくめい) 南朝(514)」あたりをじっくり眺めてました。
「胎」の月の右の開き具合や、「禽」の字のかっこよさ。展示の字をなぞってみました。
この時代、南朝と北朝で字の流行が違ったようで、南朝の字は、やわらかで優雅であったとのこと。
一方、同じ一階の展示にあった、ほぼ同じ時代の北朝の「張猛龍碑(ちょうもうりょうひ)北朝(522)」は、力強く、武骨で、険しい感じ。
こちらも少しなぞってみたもの。
二階に移動して、楷書に近い展示を見ていると、段々と楷書の良さも感じるようになります。普段見る字体に近いので、かっこいいと感じる字が目立って見えてきます。
気に入ったのは、特別展示室の「則天武后時写経残巻(7世紀)」と「荘子知北遊篇第二十二(8世紀)」あたり。どの展示も、当時の国家、歴史的な資料の位置づけまでは短い解説だと理解できず。気に入った展示物の名称だけメモして帰ってきました。
「而」の字が特に気に入ったのだけれど、うまく書きとれず。
500円で見られるのはお得です。混雑もありません。それに500円という低価格なので、全部見て回らなきゃ! という強迫観念もありません。来たいと思った時に来れる隣の区に住んでいてよかったと思います。昨年末、同じ区内ですが、引っ越してしまって、昨年よりも足が遠のいたので、年パスの購入はしませんでしたけど、2回で元が取れるので、全然ありです。
今回は、好きな字を見つけては脳内でいくつかなぞってみるだけの1時間半程度の滞在で、書道博物館を後にしました。5/28から(7/15まで)は、後期展示が始まるようで、展示物の入れ替えがあるようです。新しく好きになる字や、まるまるかっこいい展示物に出会える可能性もあるので、6月にまた覗いてみようと思います。
※過去の書道博物館見学記
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