【エッセイ】意識の定着化

毎月5のつく日は10％引き。スーパーマーケットに大きく貼り出されていたポスター。
毎月5日、15日、25日の３回、このサービスを受けることができる。
それを知って、毎月のカレンダーには５・１５・２５と３つの赤い丸を付けた。
必要なものをメモしておき、赤い丸がついた日にそのスーパーマーケットで買い物をするようになった。
毎月、毎月。３回。必ずそのスーパーマーケットに行っていた。
知らぬ間に月３回、そのスーパーマーケットに行くことが習慣化していた。
必要なものなのかもわからず、「この日に買えば安く買える」という意識が強くなった。

気づけば、賞味期限切れぎりぎりのものが冷蔵庫の中にいくつもあった。
「あれ？」こんなはずではかなったのに。

習慣化したスーパーマーケットへの買い物日。
習慣化はよきものと思い込んでいたが、そうでもないのかもしれない。
習慣化したときに、その習慣化はよきものになっているかどうかを確認する必要があるようだ。