【小説紹介】思わず混ざりたくなる!理想的な世界観の小説3選
こんにちは。今日は思わず「ぼくもそこに入れて!」と叫びたくなってしまうような世界観の小説を3冊ご紹介します。
①『夜のピクニック』(恩田陸 著)
【あらすじ】
今まで読んできた青春小説のなかでもトップクラスに好きな小説です。
学校行事ってふだんの日常とは違う、非日常感がありますよね。校外学習や体育祭の朝は変なアドレナリンが分泌されてムズムズしてました。
本書は「歩行祭」と呼ばれる、おそらく現実世界には一切存在しなさそうな学校行事で繰り広げられる、高校生たちのドラマです。
「夜」とあるように、ぜひとも本書は、真夜中にほっと一息入れたいときに読んでほしい小説です。
②『オン・ザ・プラネット』(島口大樹 著)
【あらすじ】
ぼく、島口大樹さんの本好きなんですよね。以前、東京のブックカフェでトークイベントが開催されたのですが、実際に行ったくらい。(サインもらった!)
デビュー作の『鳥がぼくらは祈り、』も、最新刊の『遠い指先が触れて』も個人的に好きな文体で、登場人物たちのキャラクターや世界観が自分の琴線に触れるものばかりで。
本書は映画製作のために車で鳥取砂丘を目指す、車中で繰り広げられる狭くて奥行のある、無限の思索が行き来する哲学的な世界。
登場人物たちの発言やその発言に対する別の登場人物の応酬が、なんとも哲学的で、つい自分もその会話の場に入りたくなるような世界観でした。
③『ホワイトカメリア』(MIYAMU 著)
【あらすじ】
もう表紙からしてエモいですよね。そうなんですよ、エモいんですよ。
「複雑すぎる現代を懸命に生きる若者たちのリアルな恋愛のカタチ」とあるように、遠回りで、不器用で、下手くそな大人になりきれていない登場人物たちによる、恋愛小説。
主な登場人物は男女6人グループで、一人ひとりのキャラがわりとたっているので自分はどのタイプか感情移入しながら楽しむことができると思います。
「自分も大人になったら、こんなめんどくさい。けど、自分の人生になにか大切なものを与えてくれそうな体験をするのかな(男子大学生のぼく)」
と、漠然と思わせてくれる小説でした。