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映画とんかつDJアゲ太郎は誠実だった
2020年11月13日の記事です。
いい実写化映画だった。
コロナ禍で公開が遅れ、様々な事情で何かと作品そのものではないところで話題になってしまった映画だが、いい漫画原作実写化映画だったので、原作を読んでいて映画を観るかどうか悩んでいる人は是非観に行って欲しい。
誠実な実写化だった。
「とんかつ屋とDJって同じなのか!?」の有名なあのコマがツイッターのタイムラインでにわかに話題になった時に原作は読んでいた。が、まあ熱心に原作を追っていたほどの人間ではない。
それでもあれが実写映画化すると発表になった時は流石に驚いた。ベースはギャグ漫画だし絵柄が絵柄なので、実写化とはさっぱり無縁だと思っていたというか想像もしていなかったし、実写化すると聞いてもとんと想像できなかった。
それでも、公開まで長かったとはいえ、ちゃんと、実写化された。
原作に誠実な映画だった。
生身の人間が演じるにはサムいシーンや演出をバッサリカットして映画として組み立てて、それでいてちゃんと、とんかつDJアゲ太郎という作品として成立していた。「とんかつDJアゲ太郎」に対して誠実だった。
使われる音楽もいい。小道具もいい。アゲ太郎がDJに目覚め、悩み、挫折し、そうしてまたDJの楽しさを知るという少年漫画らしいカタルシスを感じられる。めっちゃくちゃいい!!!と万人に触れ回っておおはしゃぎするほど良い映画だったかというとそこまででもないんだが、あの原作をこうも生身の人間が演じる映画として違和感なく実写化できていることは褒めたいし、誠実で手堅く面白い映画に仕上がっているのでオススメはしたい。
そういえば私が観に行った時は劇場内に3組の親子がいた。鬼滅を観るのかと思ったら鬼滅を上映するスクリーンをスルーしてアゲ太郎に入っていったお母様と姉妹の3人組を見てまあびっくりしたが、親子にも楽しんで頂ける作品です!!
いやー、よかったんですよ。
状況が状況でなければ、応援上映ならぬクラブ上映イベントとか出来たんじゃねーのか、と思わなくもない。フロアでアガりたい。