日記【 水に油、同窓会に無職 】

今回のカウンセリングもまた、絵画療法(色彩分割法)だった。

冒頭、
「何か変わったことはありましたか？」と
カウンセラーさんに問われ、前日にあった話をした。

カウンセリングの前日は、小学校の同窓会があった。
小さな田舎の学校で、私が6年生の時に120周年だったから、今はもうどのくらいになるんだろうか。
私の代は、クラス21名、というか、学年21名。6年間、クラス替えなど無くずっと一緒だった。
今は、学年ひとりとかいう廃校まっしぐらな境遇だ。
校庭の真ん中に開校当初からある大きなもみじの木があったが、それも数年前に枯死したらしい。
私の大先輩たちが、廃校を阻止しようと何やらイベントを開催したり金策に走っているらしい。
私は卒業した小学校が廃校になろうと気にならないが、遺したい人も居るんだなと少し驚いた。

その、小学校の同窓会。
LINEの、出欠を取る機能？みたいなのを使って、
出席か欠席かをポチッとする。
欠席したのは、私だけだった。
担任の先生もいらっしゃるという事だったので、お会いしたかったなぁと思う。それでも、同窓会には行けない。

久しぶりに会ってすることと言えば、近況報告だろう。
結婚した、子供が二人いる、二度目の結婚、どこで働いてる…
数人からは近況を聞いたことがあった。みんな恥ずかしくない大人になっていた。

かたや私は、仕事もせずに引きこもっている。
恥ずかしさしかない。
結婚したいとか子供が欲しいとかも、この人生で一度も思ったことがなく、端的に言ってゴミクズだ。

「今何してんの？」と気さくに聞いてくる誰か。
嘘をつけばいいじゃないか。そうは思ったけど、嘘に嘘を塗り重ねればヒビが入って剥がれ落ちる。嘘はやめておこう。田舎は噂が速いのだ。

送られてきた写真や動画はとても楽しそうだった。
女の子は大人っぽく、男の子は順調におじさんになっていた。
少しだけ、みんなと話したかったな、なんて思った。

ただ私は会食恐怖があり、大人数で食事することが出来ない。それをハタと思い出し、なんだ、近況報告以前に無理じゃん、と欠席に一票を投じた。

もう一生、会わないのかもしれないな。

「ちらっ、と顔見に行くだけとかはダメなの？」
カウンセラーさんが言う。
「同窓会に行かないことについては、どう思ってるの？行きたい？」
んー、「私が、普通だったら…」言葉につまる。

絵画療法は、前回よりは多く線を書けたと思う。
やはり塗りながらだと、話しやすくなる。
今回は取り留めもなく猫の話をした。
カウンセリングルームには猫が一匹いる。保護猫らしい。
生まれて直ぐにゴミ置き場に捨てられていたと言う。
もう二匹飼っているが、その子たちは虐待を受けていたらしい。
カウンセラーさんらしいなと思った。

私はこのカウンセリングルームに5年位通っている。
猫ちゃんが撫でさせてくれたりごろんとお腹を見せて甘えた仕草をしてくれるようになったのは、去年か、そのくらいだったと思う。単純にとてもうれしい。

カウンセリング中も、
ニャーニャー言ったりカウンセラーさんの膝に飛び乗ったり
時にはうんちもする。え。

この日はいつになくよく鳴くので、
クレヨンを動かしながら
「なんて言ってるんでしょうねぇ」
「まあでも、100パー文句でしょうね」などとふたりで笑いあった。

同級生と笑えなくても、私にはこういう場所がある。
それでいいかな。
だめだろうな。

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これもまた12月の第1日曜日の日記。

ありがとうございました。
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