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明日、死ぬとしたら。

週末は、衣替えと模様替えをした。
妙に落ち着かないが、じきに慣れるんだろう。

我が家は、東京都郊外。安い家賃で湿気のすごい部屋に住んでいる。
2LDKで、エアコンは1つ。
近々亜熱帯地域として認定されそうな夏の東京で、クーラーのない部屋で寝ることはできず、夏季限定でダイニングが寝室になる。

そして、待ちに待った秋が来て。ようやくダイニングが戻って来た。

東向きのダイニングは、午前中の陽射しが気持ちよくて。
朝から喫茶店で作業しようと考えていたものの、居心地が良すぎて結局家にいた。

1キロ先の本だらけの喫茶店。

15時。4か月ぶりに染めた髪と晴れた日曜日に家にいるのは勿体無いと思って、とりあえず散歩してみることにした。

誰に会うでもなく、眉毛だけ書いて出かける。
陽射しが気持ちいいなあ。陽の光を浴びるために家から出たんだから、最高の気分でしかない。

15分近く歩いたところに、本だらけの喫茶店を見つけた。
(こんなお店あるの知らなかったなあ。)
(暇だし、お昼ご飯食べてないし、入ってみようかな。)
と、いうことで入ってみました。

昔ながらの雰囲気で、机も椅子もバラバラ、統一感がなくて、心地よい。
本は天井まで積み重なり、なにを読めばいいのやら。

本で旅したらいいものか。

そこで出会った本、「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」。

オードリーの若林さんが書いている本。
結論から言うと、めちゃくちゃおもしろかった。

キューバの「紀行文」なんだけれど、民主主義日本と社会主義キューバの対比(良い意味で)が描かれていたり。
わたしもひとりでいるとき、ひとりで散歩をしているとき。
いろんなことを考えて、どっかの世界にいることもある。
だからすごくおもしろかった。なにを否定するでもなく、感じたものが描かれていたので。

かつ、わたしはここ最近で一番行きたい国が「キューバ」。今年こそ、と思っていたら、コロナで計画は白紙に。
写真や文章で、行ったことのないキューバを想像して。
今年は海外は行けないから、想像で旅するしかないのかもしれない。

帰り道に考える。

明日死ぬとしたら、生き方が変わるのか?あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。ーチェ・ゲバラ

本の中で引用されていた言葉なんだけれど、深い言葉だなあ。すごく有名な言葉だそう。
知らなかった。無知って本当に自分の考えや視野を狭くしてしまっているなあと思う。だから、知れてよかった。

15:30頃に入店して、読み終わった時はすでに17:30をすぎていた。
長居してしまってごめんなさい。居心地も、紅茶とケーキと、本もよかった。

陽射しを浴びに出て来たはずなのに、素敵な喫茶店で時間を過ごして、帰りはもう真っ暗になっていた。
いつもはすぐにイヤホンをつけるけれど、今日は考えたいから音楽無しにした。

(明日死ぬとしたら、生き方が変わるのかなあ)
(わたしの今日の生き方は、どうだったのかなあ)
(なんだか、会いたい人に会いたくなってしまったなあ)

秋が来たからかなあ。

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