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北海道を出たかった頃のはなし

今でこそ、この広大な大地、北海道が大好きな私
北海道で生きることに嬉しさや誇りを勝手に感じている、勝手に北海道の未来を幸せを良さを沢山発信するんだと勝手に背負って生きている私

けれどもほんの5、6年前はこんなところ出ていってやりたい、別の県に移り住むんだってずっとずっと何故か不満を持って生きていた

それはきっと北海道がどうとかではなく住む地域が移り変っても抱えていた悩み、自分の生きる世界がコミュニティが狭くて上手く広げられなくて勝手に辛くなっていって何もかも投げ出してゼロからやり直そうと必死だったんだと、今なら分かる
何かと人が環境がととにかく色んなものを憎み悪く言っていたあの頃の自分

この数年で北海道のあちこちをドライブしたり見て回ってアイヌの文化や北海道の歴史を知識として身につけ考え想う日々が増え気付いたのだ

なんだこんなに広くて大きな世界でちゃんと地に足つけて生きてるじゃない私

私は何も知らなかっただけで充分すぎるくらい、満足だよと言えるくらい、申し分ないほど北海道にある幸せを沢山抱えて生きている。どうしてあんなに生きる環境が憎く北海道も札幌も嫌だったのか、こんな広い大地があるのに勝手に狭くなって生きていた

札幌はどちらかというと都会寄りで人も多いし地下鉄も通ってて利便性も高いし住んでてそんなに不便はないけれど北海道の地方に飛び出すとなんというか不思議と札幌って案外何もないのかも…と思わせられる、それは恐らく田舎暮らし的な思考でいうところのフラッと山に行けないとか川や海に魚をとりに行く場所がないだとかそんな感覚のように思う

北海道の地方には搾りたての牛乳が飲める場所があったり海にウニが普通に落ちてて海水で洗って食べられたり季節の山菜が山にふんだんにあってそれをとってその日のうちに食卓に並べられることもある、遊ぶ場所は少ないけれど地元の人だけしか行かないようなゲームセンターや夕暮れ時になると海とのコントラストが美しい夕陽が見られる
大きなトンビが空いっぱいに飛んでいるし天気のいい日に風力発電がクルクル回っているその様はずっと見ていられる
雪が降ればエゾと呼ばれる動物達を沢山見ることも出来る、美しいタンチョウが番同士と一生を愛し合う姿も見られる

こんなにも色んなものがある、ありすぎてなぜ見えていなかったのか、と不思議でたまらない
北海道の美しさを知ってからなんだか愛しく感じるようになってもっと知りたいもっと広めたいと思うようになっていつの間にかアイラブ北海道というTシャツすら着るようになった

私は、私たちは便利の中生きているのに勝手に不便になって勝手に不満を抱えている、携帯があるとかネット環境が整っているとか勿論凄くありがたい当たり前にとても助かる、けれども昔からずっとずっとそこにあるのに見えていないものにもっと目を向けて生きていきたいな、なんて思っている

この先の将来も私の人生のテーマにした北海道と生きるを元にゆくゆくは札幌を出て地方で海に囲まれたところでゆっくり生きていくと決めている

今日も雪が日差しに照らされて宝石のように輝いていて冬はやっぱり寒いし苦手だけどこの景色だけは何度観ても美しいな、と感じる

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野田 あずき
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