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虫歯予防を考えた時にまず行うこと

こんにちは
2025年12月に東京都杉並区でのだデンタルクリニックの開院を予定している
歯科医師の野田裕亮です。


今回は予防検査についてお話しさせていただきます。
令和に入り昔に比べて虫歯に罹患するお子様も減っていますが
それでも虫歯は無くなることはありません。
お口の中に住む虫歯菌はゼロになることはないのです。
それではむし歯予防を考えた時に何から始めればいいのか?

「リスクコントロール」です

みなさんは予防検査をご存知ですか?


予防検査とは唾液検査ともいわれ、唾液を検出しそこからむし歯のリスクを調べるといった検査です。メーカーによっては口腔内のプラークを採取して培養器で培養し、菌種を特定する方法や唾液を試験紙に垂らして瞬時にリスクを特定する検査もあります。


現在勤務している医院では以前から
LION社のSMT(Salivary Multi Test)を導入しています。


LION社HPより

医科では身体の不調を訴えたときに血液検査をすることで
身体のどこに異常が出ている、または予備群かがわかります。
尿酸値が高ければ痛風に気をつけましょう、
血糖値が高ければ糖尿病に気をつけましょう・・・。
リスクを知ればそれに対しての対策を講じれるはずです。

お口の中はどれくらいの細菌が生息しているかご存知ですか?
歯をよく磨く人で1mlあたり数億〜数十億個
ほとんど磨かない人では1mlあたりその数なんと1兆個!
歯垢(プラーク)1gには10億個以上の細菌が存在しています。これは大腸内の細菌数とほぼ同じ数なのです

血液検査と一緒とまでは言わないですが
自分の口腔内のどの項目に問題があって
何に対して予防していけばいいかが明確になることで
より効果的に予防歯科を提案することができます。

今は予防歯科が普及し
ドラッグストアでもフッ素入り歯磨き粉、フッ素のうがい薬、デンタルフロス、
キシリトールタブレット・・・。色々な予防歯科グッズが溢れています。

大手メーカーの試算によると、オーラルケア市場全体の販売規模は、2023年の金額ベースで約3500億円とも言われています。
コロナ禍で感染予防対策に気をつける傾向が強まったことも背景にありますが
それだけみなさんもむし歯にならないように気をつけていらっしゃるか
と思います。
ただ、「何から始めればいいの?何が私に必要なの?」に答えられる方は
少なくないのではないかと思います。
実際それぞれの予防グッズは効果があり、続けていくことで予防の効果は
期待できるでしょう。しかし全てを取り入れて予防していくのは精神的にも金銭的にも難しいのではないでしょうか?

予防検査によりご自身のリスクを把握し、それに対して対策をしていく
「傾向と対策」が効果的だと思います。なんか受験生みたいですね。

「むし歯の原因はむし歯菌」だけではないのです。
ご自身の体質、生活習慣、歯磨きの頻度や当て方、食習慣・・・色々なものが
重なってむし歯は発症するのです。
何が一番効果的なむし歯予防なのか?何を続けていくことが効果的な
予防歯科なのか?
それは一人一人違います。

あなたに最適な予防プランを提案するためにのだデンタルクリニックでは
唾液による予防検査を導入予定しています。

次回はSMT(Salivary Multi Test)について詳しくご紹介します。

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

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