外科的根管治療について
みなさん、こんにちは！
2025年12月に東京都杉並区に「のだデンタルクリニック」を開院予定の
歯科医師、野田裕亮です。
今回は、外科的根管治療についてお話しします。
根管治療とは？
根管治療（歯内療法）は、歯の中にある神経や血管が通る「根管」と呼ばれる管を清掃・消毒し、しっかりと封鎖する治療です。
例えるなら、トンネル工事を行い、中をきれいにした後でしっかりと封鎖する作業に似ています。
しかし、根尖（根の先）に膿の袋（根尖病巣）が形成されてしまった場合、通常の根管治療だけでは痛みや腫れが治らないことがあります。その際に必要なのが、外科的根管治療です。
外科的根管治療の種類
外科的根管治療には、主に以下の2つの方法があります。
1. 歯根端切除術
根の先端を切除し、膿の袋ごと取り除く方法です。
感染の原因を直接取り除くため、比較的多く選択される治療法です。
2. 意図的再植術
一度歯を抜いて根の内部をきれいにした後、再び歯を元の位置に戻す方法です。
この治療法は、奥歯などで「歯根端切除術」が難しい場合や、炎症が根の裏側まで広がっている場合に選択されます。
治療の際のポイント
外科的根管治療では、膿の袋とともに感染が疑われる根の先端を切除します。その際、根管治療済みの歯であれば、断面に根管充填材が見えることがあります。この状態を放置せず、MTAセメントを用いた「逆根管充填」を行うことで、根尖を確実に封鎖することが望ましいとされています。
MTAセメントの特徴
高い成功率と生体親和性
組織の再生を促進する唯一の材料
長期的な予後を考えた最良の選択肢
ただし、MTAセメントを使用した治療は保険外診療となります。
根管治療の重要性
長年、根管治療で悩んでいる場合、問題は根管内ではなく、根尖病巣に起因している可能性があります。根尖に問題があるにもかかわらず、通常の根管治療のみを繰り返すと、歯質を失い続け、最終的に歯が破折するリスクが高まります。
当院の治療方針
のだデンタルクリニックでは、保険診療・自費診療問わず、マイクロスコープを活用した精密な根管治療を行っています。
治療においては、患者さまの歯の状態をしっかり見極め、最適な治療をご提案します。痛みや腫れなどのお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
のだデンタルクリニック 院長
野田 裕亮
