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光学印象で快適な歯科治療を
1. はじめに
みなさんこんにちは
2025年12月東京都杉並区に「のだデンタルクリニック西荻窪院」を
開院予定の歯科医師、野田裕亮です。
今回は「光学印象」についてご紹介します。
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型取りと聞くと、「ピンクのやつね!」と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?しかし、従来の型取りは嘔吐反射が出たり、固まるまでの待ち時間が苦痛に感じたりすることがあります。私自身も型取りを体験しましたが、その拘束時間には正直辛さを感じました。
下の写真は従来の型取りです。
型をとったらすぐに石膏を流し、石膏模型を作ります。
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そんな型取りの煩わしさを軽減してくれるのが、光学スキャナーを使ったデジタル印象です。
2. 光学印象とは?
従来の型取りでは、口腔内に印象材を詰めて型を取り、石膏の模型を作成します。このプロセスには以下のようなデメリットがありました(上の写真参照)
印象材の不快感(嘔吐反射や圧迫感)
気泡や破損による型取りのやり直し
石膏が固まるまでの時間が必要
光学スキャナーは、これらの問題を解決する画期的な方法です。口腔内を直接スキャンすることで、印象材を使わずに高精度な3Dデータを取得できます。これにより、患者さんのストレスが大幅に軽減されます。
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3. 光学印象のメリット
光学印象には、患者さんにも歯科医師にも嬉しいメリットがたくさんあります。
患者さんのメリット
不快感の軽減:嘔吐反射や圧迫感がないため、型取りが苦手な方でも安心。
短時間での修正が可能:デジタルデータはその場で確認でき、不備があれば部分的に撮り直せます。
現状把握が容易:高精度な3D画像により、患者さん自身が口腔内の状況を視覚的に理解しやすい。
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歯科医師のメリット
精度の向上:石膏模型と異なり、気泡や破損のリスクがなく、より正確な製作が可能。
作業効率の改善:短時間でデータ取得ができ、治療全体のスピードが向上。
4. 診療の幅を広げる光学印象
光学スキャナーは、通常の詰め物や被せ物の製作だけでなく、さまざまな診療分野で活躍します:
矯正治療やインプラント診断:精密な診断が必要な治療での使用が増加。
訪問診療への応用:小型でワイヤレス化されたスキャナーは、在宅や介護施設への持ち運びも容易。型取りに伴う誤飲・誤嚥のリスクも防げます。
予防歯科への応用:写真のように染め出しをしてから光学印象をとることで
歯磨き指導をすることが可能。模型よりもその人の口腔内環境に即した指導ができるので、患者さんもイメージしやすくなります。
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5. 現状の課題と未来展望
光学印象は現在、自由診療がメインで使用されています。
しかし、歯科金属価格の高騰やCAD/CAM技術の進化に伴い、保険診療にも一部採用され始めています。技術が進化することで、より多くの患者さんが恩恵を受けられる日が来ることでしょう。
6. まとめ
光学印象は、患者さんにとっても歯科医師にとっても、ストレスの少ない治療を実現します。技術の進化が、より快適で精密な治療を可能にしている今、光学スキャナーの活用はこれからの歯科医療に欠かせないものとなるでしょう。
歯科治療への不安を少しでも軽くするために、ぜひ新しい技術に触れてみてください。
光学印象の詳細やご相談は、のだデンタルクリニック西荻窪院までお気軽にお問い合わせください!
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・