それで、私はどうしたいの
毎日、彼の家で過ごして眠って1日を過ごす。
だけど、眠れない夜。
部屋を出て自分ちへと帰る夜中がある。
人影は朝刊を配達している新聞屋だけ。
真っ暗な夜空には消えてしまっているか、まだ存在しているか分からないポツポツと輝いている存在が。
そして、形を変える月が道中を灯してくれる。
どこへ行ってもどんなに走ってみても
隠れてみても月は追いかけてくる。
「いつも見守っているよ」と言いたげに。
*
自分を失ってばかりで、
どの道を選び進み歩めばいいのかわからない。
支援が欲しい、そう思って支援センターへ行った。
契約もした。
支援してほしいことも、悩んでいることも伝えた。
話を否定せずに聞いてくれる人が、
知識を持った人が近くにいてほしくて
訪問看護を探してもらって主治医に意見書も書いてもらった。
なのに、全てが”嘘”のように見えてしまう。
これは私が本当に望んでいることなのかって
自分自身を疑って、自問自答して分からなくなって。
「自由」がなくなって「監視」がまた始まった気がして
息が詰まる。
過ごす場所が彼の家ならば毎月2700円支払ってる浄水器も
勿体無い出費で解約を申し出たけど、
私が過ごしたい場所は今これを書いている自分の部屋。
「自分の世界」であって、それに間違いはなく。
だけど1人で生きていくことが、1日を過ごすこと、
食事を取ることも外出も通院も出来なくて
結局、私は彼の家で過ごすことが必要になる。
それも間違ってはいない。
ただ、私の世界で生きて呼吸をして、
世界を感じることが激変した。
だからこうして夜中、飛び出したくなって道路の真ん中を自転車で走って風を全身で感じて「生きていること」を感じようとする。
今生きていて、そして死ぬことが希望であることに
変わりがないことを
トラック、タクシーが走っているのを見て確認する。
「私は今も生きている」と「今日もやり過ごせた」と。
*
彼の望みはシンプルで。
私が少しでも安定して日常を過ごせるようになること。
食材の買い物に行けるようになって
それでご飯を作れるようになったり、
やりたいことが楽しくやれるようになったりすること。
小さな積み重ねが出来るようになって自信になって
穏やかに生きて、暮らせることで。
働いてほしいだなんて微量も思っていない。
「一緒に暮らしたら自分も安心するから
部屋探しをしてるのであって経済面を心配することないよ」
の言葉にうまく心が呼吸出来なくなった。
そんなことを言ってくれる人がどれほど存在するのか
知らないけど、心配ばかりかけて迷惑ばかりかけて
大変なはずなのに疲れるだろうに私は何も返せてない。
だからとって、返せたら解決できる問題でもないんだ。
自分自身がこうしなくちゃと決めつけていることを
なんとかしなくちゃ結局何も解決せず、ストレスも減らない。
わかってる。全部ちゃんとわかってる。
ただ、整理整頓が出来ていないだけであって...。
ちゃんと理解してる。
2019.08.07 02:58 ao
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