変化を3ステップで実現する目標設定
こんにちは。プロダクトマネージャーのたけまさです。
今回は プロダクトマネージャー Advent Calendar 2023 の12/16日の記事です。
どんな職種でも新しい仕組みの導入や業務改善など、日々の業務で変化が求められます。今回は個人やチームで新しい目標に取り組みで、「変化を推進して、成果を得るための目標設定」についてご紹介します。
売上を伸ばす、業務を改善する、忘年会でついたお腹の肉を落とすなど、「増やす、減らす、変える」用途に汎用的に使えるフレームです。
変化を伴う目標を3ステップで実現する
これは変化を伴う目標を1ステップで実現を目指すのではなく、目標から逆算した3ステップで実現するという考え方です。事例も含め解説します。
1ステップで変化を実現するハードルの高さ
ドラスティックな変化に1ステップで挑戦することは、現状とあるべき姿の間にある差分が大きくなります。差分が大きいと課題設定と達成プロセス設計も粗くなり、乗り越えるためのアクションは難易度が高くなります。
達成プロセスを3ステップに分解する
ステップ1:行動を変える目標
目的は小さな変化の実行と達成によって、自分は変えられると実感することです。目標設定は1.2ヶ月程度の短期で成果が見えるもの。アウトカム以前の行動変化につながるアクション実行や、アウトプット自体が目標として適しています。
第1歩目ではすでに取り組んでいることや実行可能なことを通して、自分たちは出来ると実感して勢いをつけることが大事です。
ステップ2:達成に大きく貢献する要因に集中した目標
目的は「最終的に目指す目標を構成する重要な要因」を特定して、集中的なリソースを投下して成果を得ることです。目標設定は、取り組み工数と効果で、アウトカムの投資対効果の最も高いラインを狙います。
ここで大事なのは、パレートの法則のように効果の大半を担う20%の要因を仮設で設定して、アクションのリソースを集中することです。2:8の法則ほど劇的ではなくとも「偏りはある」スタンスで探し始めるのがコツです。目標に対してパフォーマンスの高い20%の活動が、効果の80%を生む意識で達成を目指します。
ステップ3:はじめに達成が必要と考えた目標
当初達成したいと考えていた目標です。達成まであと少しですね!
一方、すでに2ステップ目で投資対効果の高いラインを達成しています。残りの目標と達成にかかる工数を比較して、ステップ3は本当に必要か?別のことを新しく始めた方が大きなリターンを作れるのではないか?は着手前にぜひ問うてみてください。
【事例】10ヶ月後に、問い合わせ数の平均件数/月を50%削減する
変化を成功させるためのポイント
1.誰がオーナーか明確にする
何かを「変える」「前進させる」ことにはパワーが必要です。その実行と成果と責任に対して、オーナーを明確にすることが必要です。責任者不在では変化は成し遂げられません。
2.現状認識は「数字」でつくる
取り組みの前提となる共通認識は「数字で作る」ことがコツです。問題を数字で示せれば「状態が自明」で、意見や認識をベースにした現状認識に比べ、関係者の理解が揺れにくいためです。
3.成果を測れる目標を設定する
見えないものは改善できない。
測れないものは変化を追跡できない。
4.定期的な振り返り機会を設ける
月次定例などで定期的に目標進捗の予実管理をすることが重要です。早いタイミングでズレを察知し、原因の分析や対策を行うためです。
ステークホルダーの巻き込み方
企画に推進力が生まれるのは、ステークホルダーの間で「この変化が実現したとき、どんないいことがあるのか?」の目線が揃っているときです。
企画者が一方的に変化を押し付けるのではなく、ステークホルダーたちの課題を理解し、企画がステークホルダーの課題解決にもなる状態をつくることが必要です。
ゾンビ化する前に終わらせる
効果が落ちているにも関わらず、プロジェクトの継続自体が目的となったゾンビ化は「あるある」です。取り組み効果が鈍化してきたかも?と感じたらそこで継続の可否判断や運用段階への移行をおすすめします。
おわりに
以上、「変化を3ステップで実現する目標設定」についてでした。
これは新しい環境やチームに合流してまだ周囲の信頼貯金が貯まっていないなど、ドラスティックな変革の実行が難しい状況でもおすすめの方法です。
こちらのチームにデータ・ドリブンに変える「データを用いた意思決定をはじめる方法」記事も、今回の3 ステップを応用して考えています。
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