詩 「長い階段」

階段の途中
昇っているか降りているかわからなくなり
立ち止まる
振り返って
昇ってきたのか降りてきたのか確かめようとも
わからない
目を閉じて
最初の一段を
昇ったのか降りたのか思い出そうにも
わからない
そして
次の一段を
昇るのか降りるのか足元を確かめても
踏み出すまでわからない
おそらく踏み出しても
わからない
長い階段
あなたと過ごした冬より
ひとりぼっちの夜より
平凡な永遠より
ずっと長い階段
歩いていけるかな
歩いてきたけどね

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