詩 「北風」

北風の重たい足音を追って
明け方かあるいは夕方を歩く

街角から街角
隙間の鉄塔
いくつかのバス停
自動販売機の明かり

振り返れば過去の影が
哀しそうにもしくは楽しそうに
自動販売機横のベンチに座っている

これから明るくなるのか暗くなるのかもわからない来た道をゆっくり戻る
ほとんど覚えていないその道

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