詩 「半月」

ガラスの冷たさが張り詰めた夜
呼吸のたび吸気に紛れたガラスが喉元に突き刺さり
血管を斬りつけながら肺まで抜けていく
呼気の白さが鮮やかに駆ける
白だけが似合わない少女の頬のような半月が
世界を凛と照らす

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