詩 「鬱血」

鮮明な工事音を
乗せた乾いた風
街角から街角へ
まっすぐ伸びる

誰も明確に線引きできなかった
曖昧な夢と現実の境界にも
些かずれもなく線を引く

葉を溢した枯木は
朴訥と空を見上げ
鬱血した青黒い空

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