詩 「瞬き」

灰色の昼
藍色の気
黒色の壁

タコ足配線の様に
過去の恐怖と
未来の不安と
現在の憂鬱が
壁際で複雑に絡み合う

壁の向こう側に
土の渇き
雲の動き
母の囁き
それらに似た何かを感じる

動き続ける季節
止まったままの時間
ほんのただの瞬き

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