教員養成をどうするか
先日、
文科省の医学教育コアカリキュラム に関するインタビューを
3時間近く受けました。
以前、多職種連携教育の研究会でご一緒した
慶応義塾大学の春田淳志先生のお声がけなので、
安心して楽しく話せました。
早速、確認のために逐語録が送られてきました。
このインタビューはこれからの医学教育についてでしたが、
読み返してみて、そのまま教員養成についても言えることだと思います。
ぜひ、より一般的な教員養成の話として読み替えてみて下さい。
(教員養成に読み替えていただくために、【 】をつけました)
(読みにくくなってしまったけれど、アップしておくことに意義があるということで。またいつか、教員養成バージョンでちゃんと書く)
(この投稿は数日前にFBに医学教育に関して投稿したものを、教師教育用に加筆修正して、note に掲載するものです)
*****
18歳で、大切に育てられて、お金掛けられて大学に入ってきちゃう。
大学も収入が受験料と学費。
そうすると大学の先生、
【卒業させなければならないから】大変。
皆さん苦労して、
こんなコアカリキュラムなんて作んなきゃいけない時代になっちゃったのかなみたいな。
今までだったら、知識と技術を教えるのが大学だった。
それが人としての基本から教えなきゃいけない時代になっちゃったということだと思っています。
道徳なんて教えられないから、人間なんて育てられないから
と思ってる教育学の先生いっぱいいらっしゃるんですね。
それは確かにそう。
でも、ソーシャルワークになるとそうじゃないよってことになって、
(あらかじめ定まった道徳を教え込むのではなくて)ちゃんと
(正義について考える)倫理教えなきゃいけないよ
という話になっていくので、
わたしはどっちかというと学ぶべきがソーシャルワークの考え方、
対人援助の方の本を学んでいただく方がいいんじゃないかなと思うのです。
【教育って】治す【教え込む】というよりも、
そのある体【生徒の持つ条件】でどうしていく。
だから、精神医学もそうなんだけれども、
今、例えば苦しい状態があったとしても、
その苦しい状態で妄想【現状】を変えられない場合あるじゃないですか。
【特別支援はもとより、貧困の子どもだって、普通の子どもだって】
そうすると、北海道の「べてる」なんかは発想の転換で、
ときどきやってくる幻聴さんとかとどう付き合うかということを
当事者研究するわけですよね。
そういうことと同じだと。
・・・お医者さん【教師】が勝手に判断するんじゃなくて、
患者に【生徒に】あなたはどう生きたいのって聞く・・・・
ジェネラリストっていうか、一般総合医みたいな人たちというのは、
【公立学校の教師というのは】
その人のおじいちゃん、おばあちゃんも知っていて、家族を知っていて、
【今や学校教育では難しいことだけれど】
その個人の病気、この部分的な病気【学力だけ、その子だけ】を診るんじゃなくて、
その状態だと、あそこの家庭のお兄ちゃんが使えるなとか。
でも、おじいちゃんの介護しながら、その体で生きてくの大変だよなとか。そういう判断ができるから、
一般の総合医【公立学校の教師】っていうのは大事なわけじゃないですか。
水がきれいかどうかとか、その地域の全体のね。
【地域の教育環境が整っているかどうかとか」
そういう発想っていうものが、
どんな病気【生徒、子ども】にでも対応できますよっていう
単なる一般総合医【教師】ではない発想ですよね、それはね。
そこが大事かなって、わたしは思っています。
(コミュニケーション能力を高めるプログラムについて)
人権感覚っていうの、
コミュニケーション能力にすり替えちゃいけないと、わたしは思っていて。
そこを本当の意味で、
相手の苦しさとか、在り方に共感できるような力を付けていくということが、18歳までに身に付ける機会がなかったのだとしたら、
そこをトレーニングしていくことってすごく難しいと思うし、
そこがもし身に付いていないということが
医学部【教職課程】の中で合意されたら、
その人は本来的には(方向転換できる早いうちに)
ゲートキーピングするべきだとわたしは思います。
合格までに【合格後も学費という形で】
お金をかけていると、それが難しくなりますね。
もし合格させるならば、育てる具体的な方略と覚悟が必要ですよね。
命を預かる臨床医【子どもの人生を預かる教師】にするのだから・・・
よりよい医学教育【教員養成】を考えるんではないんです。
よりよい人は、幾らでも自分でよりよくなってくれるので。
平均レベルより上の人はほっといても、もしかしたらいいんですよ。
自分で勉強していく。よい医者【教師】になろうとね。
普通、人間、よくなりたいと思うから。
そうじゃなくて、一番神経集中しなきゃいけないのは、
平均レベルの人たちはちょっと上を目指してもらって、
平均レベル下の人たち。
これをDというふうにわたしは呼んでるんですけど。
ダメージ、ドベ、だめ、デンジャラス、どんじり、どうしようもない。できそこない。
このDの人たちをどうやって養成して、
上のCに乗っけるか、
それとも排除するか
ということに専門職の養成は意を用いれば、
そこそこの先生であれば、
取りあえず風邪【普通の子たち】はなんとか治る【学ぶように育てることができる】だろう。
風邪、治すのが一番難しいらしいですけど。
それであと、対人コミュニケーションができる人であれば。
つまり、自分の誤りを認められる人。
ちょっと進んだけど、あ、間違ったっていうときに、
さっとそれを誰かに相談したりできる人。
そういうトレーニングだけを、
とにかくそのDの人たちどうするかっていうことを考えてもらえば、
こっから上はたぶんほっといてもなんとかなるんじゃない。
と思いません?
#教員養成 #医学教育 #文部科学省 #教師教育 #対人コミュニケーション #人権 #正義 #倫理 #専門職
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?