(写真は東京都練馬区の学童保育あそびーむの子どもたちの様子)
体力=スポーツで培われるもの という考え方を、
外してもらえないかなあ。
部活や習い事よりも、
乳幼児期から子どもたちが
自由に
主体的に
無料で
ハザードがなく
遊べる
日常の環境の充実の必要性に気づいてほしい。
これまで、学力格差は家庭の収入が原因という研究が出ると、
幼児期からの公教育で学力を上げよう、とか
放課後の学習支援を、とか、
塾で学力のみならず非認知能力を上げよう、
というような方向に行きました。
こんどは、スポーツ教室にみんなが通えるようにしよう!
部活はやっぱり入らないと、
体力を上げるための遊び場をデザインしよう、
という方向に行くのではないかと懸念します。
子どもたちには、
大人がすべての動きまで計画的にデザインしたのではない
でも子どもたちが作りこんでいけるように考えられた
家から歩いて行けるところで、
大人の数が最小限の遊ぶ場が必要です。
遊ぶ際に、年上のモデルがいない今は、
プレイワーカーも必要になります。
場と人の環境を整えることが、
学力にも体力にも、つまり子の育ちにつながるのだと、
私は思います。
追記1)
体力=遊びで培われるもの
というのも実は違うのです。
学校の送迎が車。
家事手伝いはする必要がない。
農作業もない。
となれば、
子どもが生活の中で体を動かす機会は、
本当に少なくなります。
貧困家庭の子どもでも
メディア機器だけは
使えることが多いのです。
小さく動かしているのは目and/or指だけ。
親は放置するか、
ただ叱るしか方策がないことが多いでしょう。
子どもが24時間をどう過ごしているか、
どこでどう体を使い、
どこでどう頭を使っているか。
では、親以外の大人たちは
どうすればいいのでしょうか。
登下校だけでも歩かせたら、
体力ばかりでなく
学力まで向上したという学校の研究があります。
遊ぶ環境の設定だけでなくて、
その家庭への援助だけでなくて、
私たちがどう「暮らし」ているかを
振り返る必要があります。
追記) 助産師の杉上貴子さんより、こちらの文献のご紹介をいただきましたので、挙げておきます。杉上さん、ありがとうございます。
「スポーツという限局されたからだの動かし方では
こどもの体力は伸びません。
少なくとも2010年にこんな論文があります。
「指導者が一 方的に教えるという運動指導が幼児の運動発達を 阻害しており、遊びのかたちでの運動経験が運動発達にとって最も有効である」
(杉原隆・吉田伊津美・森司朗・筒井清次郎・ 鈴木康弘・中本浩揮・近藤充夫:幼児の運動能力と運動指導ならびに性格との関係、 体育の科学、Vol.60,No.5,341頁~347頁, 2010)
これ以外にも明和先生などが今根拠になる研究をされています。ぜひとも知識のバージョンアップをしていきたいですね。」
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