Kindle unlimited 日本のシンデレラ 落窪物語
本、特に小説を読むのが好きですが、ミニマリストの夫が、家の中に本が増えることを嫌うので、少し前まで近くの図書館にせっせと通っていました。
本特有の質感や遡りも簡単で好きですが、便利さに心が流れて、最近はデジタル書籍を利用しがちでした。
本好きの友人にkindleunlimitedを薦められ、今の所満足しています。 その中で私の全くの好みですが勝手に紹介させていただこうと思います。
日本のシンデレラ物語 落窪物語
古典文学が面白いと感じ始めたこと、とてもタイミングがよく、出張先の関西地方の電車の中で受験生を思われる女学生がこの物語のことを話してました。
「古典でシンデレラみたいなのあったよね。」
まだビギナーだったので(今もだけど)蜻蛉日記か更級日記かとここの中で唱えてました。
「オチクボ物語だ!あーすっきりした。」
その言葉で図書館に駆け込んですっかり感動です。
落窪物語は10世紀、グリム童話のシンデレラは19世紀、シンデレラより前に日本でこのテーマがあったんですね。
これからはシンデレラストーリーと言わず落窪ストーリーと言い換えたいくらいです。
ただし、今の時代には男女の設定を逆にしたいところですね!
天皇の血を引く格が高かったお母様が早くに亡くなられたことで後ろ盾を失い、後妻の北の方に妬まれた美しいお姫様。
家の端の一段窪んだ部屋に追いやられて落窪の姫として虐げられます。
その姫の美しさや純粋に魅入られた幼馴染でお付きのキュートで元気な阿漕ちゃんが何とか姫を日の目に出して幸せになってほしいと心を折ります。
お話のテンポも良く痛快に読むことができました。
解説によると話の前後にも章があるのですが、劇的に面白くないとのことです。
なんでもシーズンを重ねれば良いというものでもありませんね。
それでいくと源氏物語は優秀ですね。
古典の現代語訳でも著名な田辺聖子著がkindle unlimitedで読めるなんて、有り難くて幸せです。