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満月の夜に不思議な「時化」が起きることがあり、 その時化の時に外にいると銀呪病という不思議な病にかかってしまう。 誰にも治せず、数年で死に至る。皮膚に銀のウロコが広がる。 そういう月夜に生まれた娘は、不思議な力を持った子を産むという伝説もある。 人間の強い恨みや、醜さもしっかり描かれていて なかなかに恐ろしい。 一巻目で描かれなかった不思議な力を持った子がどんな運命になるのかが二巻目以降で描かれるのか。 冷静に歴史として描かれていると、ハッピーでないことが多すぎて辛い。
作者ナオミ・ノヴィクは、ハリーポッターのシリーズがとても好きだったそうだ。何度も読みなおし、作家として疑問に思ったことなどを追究する作品としてこの「闇の学校」シリーズができたという。 ハリーポッターを思わせる部分があるのは当然なのかもしれなかった。 「闇」ってなんだろうと思っていた。 魔法族の子どもを食らう魔物が沢山出てくるからか、 卒業する時のゲートを通るのも命がけだからか そんなことを思ってきたのだけれど、 この学校スコロマンスもあちこちの魔法自治領も みんな「マリ
返却予定日だったので、図書館のスタバで読み終えてから返却した。 車があるときは、駐車場代を意識しがちだったのだが 電車と徒歩なので、ゆっくりできた。 ゆっくり読んだら、読み残しの短編をすべて読めた。 「獣の夜」も良かったが、 足漕ぎのスワンボートで、記憶の澱をかき混ぜるという話も面白かった。 それから、失恋よりも、大切にしていた小さなお皿を割ったことの方が、心にダメージを与えていたという話も。 なんというか、カウンセリングの過程で起きるようなことを 分かりやすく言語化でき
男性中心社会の中では、男性がやっていることを女性がすると 女性〇〇とか女流とかつけられてしまう。 「私の女性詩人ノート」をめぐっての書評や対談を読みながら思い出したのは、「組合の婦人部」などというものも、封建的な地域であるほど立ち上がりが遅かったという事だ。 女性詩人も、男性たちに比べて立ち上がりが10年遅れたという。 戦後の男性たちは、もう戦わなくて良い、死ななくて良い というところで安心していただろうが、 父や夫が帰らなかった家庭で、子だくさんだったりしたら 生きてい