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NMNとは、結局なんだったのか?

こんな記事を書いてから、3年4カ月ほど経過しました。

その間に、NMNに関して、業界の渦中にいながら、とても良い評判を聞いたかというと、そんなことはありませんでした。

中国から原料も輸入しました。
製品もいろいろ作りました。
原料商社の話も聞きました。

効果がない訳ではないですけど、破格な値段に見合う効果は全然ないという印象ですね。

その間にも、米国では、2022年10月にFDA(日本の厚労省のようなところ)によって、NMNの食品やサプリメントとしての販売が禁止されました。
効能の実証が不十分にもかかわらず、サプリメントが普及し、粗悪品が出回ることに懸念を抱いたからのようです。

まず、NMNの第1の機能が、ミトコンドリア活性への寄与です。
この機能はある程度あると思います。

お客さんから、「朝が起きやすい」など、ミトコンドリア活性特有の声をちらちら聞いたからです。
とはいえ、個人的な体感では、同じくミトコンドリア活性で名を馳せた、CoQ10の方が、効果を感じた気がします。世間の評判を含めて。

ミトコンドリア活性で断トツ効果を感じるのは、イオン化ミネラルですね。2位が見当たらないくらいで、これに勝るものは出逢ったことがありません。

そして、NMNの第2の機能が、長寿遺伝子の活性と言われています。
これに関してはめちゃくちゃ怪しいと思っています。

何よりテロメア仮説自体が怪しいです。

・マウスは人間よりテロメアが10倍も長いのに、3年くらいで死にます。
・癌細胞は、テロメアお構いなしに無限増殖します。
・脳や心筋は細胞分裂しないので、テロメアが短くならないのですが、それでも弱ってきて死を迎えます。

NMNの伝道師であるホリエモンの状態を興味があって定期チェックしてますが、彼もNMNの効果は感じてはいない模様です。

「死は人類最大の発明」とは故・スティーブジョブズの言葉。
不老長寿なんてものは肉体がある限り存在しません。

木も、家も、人も、形あるものは時間と共に朽ちていくのです。
それが地球の良さです。

太陽が当たり、雨が降り、風が吹いて、地表にある物質は、また地球へと還っていく仕組みです。

若返り物質などに踊らされず、楽しく歳を取っていきたいものです。



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高橋伸嘉(のぶよし)|自然細胞科学研究者/(株)ルクセス代表/僧侶/
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