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高齢者の便秘は死活問題

高齢者の便秘は、単なる不快感や不便さにとどまらない、死活問題です。なぜなら、便秘は、さまざまな病気や合併症の原因になるからです。ここでは、高齢者の便秘がもたらすリスクと対策について、以下の3つのポイントに分けて紹介します。

腸内環境の悪化や免疫力の低下を招く

便秘は、腸内に老廃物や有害物質が溜まることで、腸内環境を悪化させます。腸内環境は、体の健康や免疫力に大きな影響を与えます。腸内環境が悪化すると、善玉菌が減り、悪玉菌が増えます。悪玉菌は、腸内で毒素を生成し、腸壁を傷つけたり、血液に侵入したりします。これにより、腸の炎症や感染症、腸閉塞や大腸がんなどの重篤な病気を引き起こす可能性があります。また、腸内環境が悪化すると、免疫細胞の働きが低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

脳や心臓にも悪影響を及ぼす

便秘は、腸だけでなく、脳や心臓にも悪影響を及ぼします。便秘は、腹圧が高まることで、血圧や心拍数が上昇します。これにより、脳卒中や心筋梗塞などの危険性が高まります。また、便秘は、自律神経のバランスを崩すことで、不安やイライラなどの精神的な不調を引き起こします。さらに、便秘は、腸と脳のつながりによって、記憶力や判断力などの認知機能の低下を招くこともあります。

生活の質や自尊感情を低下させる


便秘は、生活の質や自尊感情を低下させることもあります。便秘は、排便の困難や痛み、腹部の張りや重さなどの不快感をもたらします。これにより、日常生活や趣味などの活動に支障をきたすことがあります。また、便秘は、失禁や臭気などの恥ずかしい症状を引き起こすこともあります。これにより、人との交流や外出を避けるようになり、孤立やうつなどの心理的な問題を引き起こすことがあります。

高齢者の便秘は、死活問題です。便秘を放置すると、体や心に深刻な悪影響を及ぼすことがあります。便秘を予防や改善するためには、以下のことに注意しましょう。

水分や食物繊維を十分に摂る

水分や食物繊維は、便の量や水分を増やし、便通を促進します。水分は、1日に1.5リットル以上、食物繊維は、1日に20グラム以上摂ることが目安です。水分は、水やお茶などの飲み物だけでなく、スープや果物などの食べ物からも摂れます。食物繊維は、野菜や果物、海藻やきのこ、豆類や雑穀などに多く含まれます。

適度な運動をする

運動は、腸の動きを活発にし、便通を促進します。運動は、自分の体力や好みに合わせて、歩く、体操する、自転車に乗るなどの方法で行いましょう。運動は、1日に30分以上、週に5日以上行うことが目安です。運動は、食後や就寝前などのタイミングで行うと効果的です。

便意を我慢しない

便意を我慢すると、便が硬くなり、便秘を悪化させます。便意を感じたら、できるだけ早くトイレに行きましょう。トイレに行くときは、リラックスして、無理に力まないようにしましょう。トイレの環境や姿勢も、便通に影響します。トイレは、清潔で快適なものにしましょう。姿勢は、膝を曲げて、お腹に力を入れるようにしましょう。

便秘を予防や改善することで、体や心の健康を保ち、生活の質や自尊感情を高めることができます。高齢者の便秘に悩んでいる方は、ぜひこのポイントを試してみてください。

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カイタク/介護リーダー
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