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Fさんの旅立ち
夜勤、ここでは1人で2ユニット(20名)の巡視・体交・排泄ケア等をする。入居者さんに急変があればその日のオンコール担当のナースに連絡をする。
月に3回ほど回ってくるいつも通りの夜勤。5時になり最後の排泄ケアの為居室を訪れる。バルーンによる2人の尿破棄を実施する。
その時ベッド上で仰向けのまま泡を吹き一点を見つめたまま動かない👵を発見した。心臓が飛び出そうなくらい驚いた。手足が震え恐怖心が大きくなる。「○○さん!聞こえますか?」顔に触れ声を掛ける。反応はない。が顔は温かい。呼吸もしている。タオルで口元を拭きベッドのギャッチアップする。
退室し携帯を取りナースにオンコール。現状説明すると今から向かうと返答。居室に戻りバイタル測定。体温、血圧に異常はない、、「看護婦さん呼んだから大丈夫だよちょっと待っててね」自分に言い聞かせるように👵に話す。小さな声を出した後、身体が痙攣しだす。他に出来る事はないのか??焦りしかなかった。
ナースが到着し喀痰吸引の処置をする。原因は脳梗塞らしく、この日から看取りケアとなった。両手両脚の拘縮が強かった方だったが力なく伸びていた。脳梗塞による麻痺のせいらしい。
その2日後の朝お亡くなりになりました。2日間、瞳孔が開いたまま身体や顔の痙攣が止まらなかった。看取りケアとなってからは安楽な姿勢、除圧、清潔保持、苦痛を与えないケアに務める、僕らはそれくらいしか出来ない。正直姿を見るのも辛く心苦しかった。
今でも発見したあの姿が頭から離れず夜勤に対して少し恐怖心を覚えてしまった。でもこれが特養の「最期までお看取りする」と言う事なんだろう。役目なんだろう。と重大さを再確認する。いくら他人とは言え関わってきた人の死を見届けるのは覚悟が要る。心もすり減る。それでも誰かがやらなくちゃ行けない。
色々と考えてたらナースと課長が来て「大変だったでしょう?ご苦労様でした」「○○君があの時気付いてくれて良かったよ」と言葉を貰った。
少しだけ救われました。
僕の介護職人生で今回が初めての急変対応でした。楽しい事も辛い事も噛み締めながら進みます。
Fさん、沢山学ばせて頂きました。向こうで出来なかった事、やりたかった事、沢山して下さい。
ご冥福をお祈りします
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