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インドの山奥を125ccスクーターで走って見ると、目の前は絶景映画のワンシーンだった④

前回までのあらすじ

現在2023年5月15日18時頃、無事に目的地であるカルギル北部のシンゴ川とドラス川の合流地点(Confluence of Singo and Dras River)に到着。

レーから目的地まで約10時間以上のツーリング旅であった。
ところでカルギルってどこ?どのような歴史をもつ場所なの?という疑問が出ると思う。

①カルギルについて簡単に説明

標高約2200〜2600m位のインド・ラダック州第2の町である。チベット仏教の香り全開のレーとは違いイスラム色全開だ。

アクセス面では空港のあるレーやカシミール州・シュリーナガルから路線バスを利用するか、タクシーを貸し切ることになる。

現在はのどかなカルギルだが、過去のインド・パキスタンの領土紛争に何度か巻き込まれている。1999年5月から7月に、パキスタン軍とインド・カシミール地方の反政府活動家が停戦管理ラインを越えてインド軍駐屯地を占領したため、両軍が衝突した。

その結果インド側では約500名、パキスタン側では約700名の戦死者がでてしまった。

悲しい歴史を持つカルギルの町ではあるが、ここ最近は両国の均衡も保たれており安全に旅をすることができる。宿泊施設も建設ラッシュであり、これからを感じさせる。この平和な状態が永久に続くことを祈りつつ・・

②カルギルの宿へ向かう

日没も過ぎ、辺りは少しずつ暗くなっていた。宿のあるカルギル中心部方面へ向かうこととする。

遠くのザンスカール山脈を正面に見ながらのツーリングは最高である。特に雲がかかった山頂付近の雪と、夕日の明るさのバランスがとても絶妙だ。

ゴール到着時は天気に恵まれていて良かった。

ちょっとした丘から見るカルギル北部の街並みだ。

夕日が反射したきれいな山々と対称的に、夜を迎えようとしている家や樹木のエリアの景色である。近隣のモスクから聞こえるコーランが効果音となっており、とても調和がとれている。

明日はレーまで無事に戻れることを祈る。今日より良い景色が見れることを期待しつつ。

日も暮れてきたので宿へ向かう。カルギル中心部へ向かう交通量もふえてきた。

辺りも急に暗くなる。安全運転を心がけながらスクーターで走る。

夕食を楽しんだ後は朝までぐっすり寝よう。

③徒歩で夕食のためカルギル市街地へ

今日私が宿泊する宿は、シンゴ川とドラス川の合流地点から南に約6㎞位南にある。GoogleMapで調べた中では最も国境管理ライン(LOC)側の宿であった。

宿に到着しチェックイン後、歩いてカルギル市街まで夕食を摂りに向かう。カルギル市街地までは約2㎞位、徒歩20分位の距離だ。

カルギルはイスラムの町なので肉料理が美味しい予感がする。先ほどカルギル市街地を走った時、炭火で焼いたBBQの匂いがプンプンしていた。

⑤カルギル市街地を散歩

宿から約20分位歩きカルギル市街地にたどり着く。市内にあるモスクからコーランが聞こえ、日没が過ぎても遠くの山々がはっきりと見える。

夜になっても景色やイスラム町の雰囲気も楽しめる。あらためてカルギルに来て良かったと思う。

カルギルには夜遊びできる場所はない。だが住民の方の温かさ、食事、景色、イスラムの街並みが売りである。

市街地へ向かう橋であり、夕方にこの橋をスクーターで渡ったときは大渋滞だった。岸の向こう側にはお肉を吊るした肉屋さんや八百屋さん、レストランが沢山あった。

この時期のカルギル市内のレストランは、早く閉店になるところも多い。筆者が市街地に到着した時間は20時近くであり状況は厳しい。

こうなったら、橋は渡らずにバスターミナル方面にいくしかない。たしかBBQ屋台村があったはず。

バスターミナル横にBBQ、焼きそば、餃子のようなものなど色々な屋台がある。

この肉一本50ルピー(約80円位)であった。ラム肉ではなく牛肉とのこと。

本当は死ぬほどラム肉食べたかった筆者であったが牛肉もなかなかである。更にビールも欲しいところであるが、イスラムの町では御法度であることを忘れずに。

カレー焼きそばのようなものである。スパイスも程よく効いており、なかなかの味であった。

リーズナブルの屋台村でも、これだけの味が楽しめる。もう少し滞在できれば食べ歩きもできたであろう。

衛生面に問題がありそうにみえるが、ごみや使用後の容器の回収などが各屋台でできている。除菌ティッシュなどを持参すれば、ほぼ問題は無さそうだ。

焼いたお肉をチャパティでつつんでもらい、生玉ねぎをのせ、スパイスのたれをかけてもらって出来上がり。

あまりの美味しさに思わず涙が出る。おかわりしてしまったのは言うまでもない。

イスラムの町で肉料理を食べることは必須だと思った。

小さな屋台村ではあったが十分に楽しめた。筆者は立ち食いだったが宿に持って帰って食べることもできる。

宿に帰る途中、飲み物を買ってかえることになるが、お店に数件立ち寄ることになる。お店自体におつりを持ち合わせていないことが多いためだ。

カルギルでは現金払いがほぼ必須であり、キャッシュレス化はこれからの状態である。小額紙幣は必ず所持しておくこと。

街のいたるところからコーランが聞こえてくる。荒々しくも素朴な街の感じがでている。

街自体が山々に囲まれているので坂の多い町でもある。もっと平和になり高い場所からカルギルの夜景を見ると素敵だろう。

現状、夜一人で出歩いても治安的にはレーと全く変らない。スリには気をつけることと、野犬などもいるので気を付けて。

21時を過ぎると流石に辺りは暗い。

宿に帰ってシャワーを浴びてゆっくり休むとしよう。

明日は6時に起床だ。

カルシェの検問で購入した非常食(クルミとアーモンド)。

これが明日の朝食になってしまう。

現在宿はリニューアル工事中で、コックさんも帰省しているためだ。

⑥翌朝カルギルのホテルを出発

お世話になった、ホテルボーダービュー。アゴダで予約した宿である。

工事中ということもあり経営者の方は忙しそう。短い時間でしたがお話したところ感じの良い誠実な方だった。

日本の方が来てくれたのでこの町はもっと平和になる。次回来た時は工事も終わり、もっと良いサービスができるとおっしゃっていた。ありがたいことだ。また来たくなったことは言うまでもない。

(続く)

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