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つれづれ読書感想文(その20)

実は伊坂さんの本を読むのは初めてです。
伊坂さんといえば私の中では、「アヒルと鴨のコインロッカー」
「ゴールデンスランバー」でしょうか。

仙台を舞台に描かれたということで、地元民としては読んだことや見たことがなくても聞いたことくらいあるのではないかと思います。
(ゴールデンスランバーは映画で見ましたね、堺雅人さんがとてもよかったです。)

とまあ、そもそもそんなに好みではないため、手に取ってこなかったわけですが、今年のナツイチ(集英社文庫のフェア)で紹介されていて購入しました。

前述の通り、あまり触れてこなかったのでどんな書き方をされる方なのかと
期待と不安を胸に抱きながら読んでみました。(なんだか読書感想文っぽいですね。)

なんで今回は手に取ってみたか、それは学校ものだからです。
なんとはなしに、学校を舞台にした小説というものに昔から惹かれます。

米澤穂信さんの書かれた「氷菓」シリーズが好きだからでしょうか、恩田陸さんの「夜のピクニック」が好きだからでしょうか。

あの時体験できなかった思春期独特の感性を体感できることが良いのか。

私の中ではそんな感じです。

題名がまだでしたね。

今回読んだ本は「逆ソクラテス」という本です。

題名は内容を読むとわかりますが、とても巧妙です。
ある意味皮肉です。(笑)

ちなみにこの本は短編集、学生が舞台の短編集です。
メッセージ性はとても強いものだと思います。

ただ、それこそ夏休みに読む作品としてはちょうどいいかもしれません。

小学生が読むにはちょいと難しめ。
中学生が読むにはこんなことあるよなと思い始めるころ。
高校生が読むには、人によってどの立ち位置にいたかで感想が分かれる。
大学生以上が読むと物思いと郷愁、そしてあいつは今何しているのかなと思うでしょう。

それでは、社会人は?

これは読んでみてのお楽しみと行きましょう。
恐らくこの物語すべてを理解するのは大人になった人たちです。
この本を昔よんだ小・中学生が大人になって読み返したときに
得られる共感がより多くなることを願っています。


余談。

私は読書はSNSに入ると考えております。
そのため、本は著者の考え方もしかしたら出版社の考え方をとても反映するのです。そのため、同じ作者ばかり読んでみたり、たまに読んでみた本の自分にとっての当たりはずれが大きいととても偏ったものばかり読書として記憶されます。

XやInstagramのようにすぐに新しい情報が入り消えていくような速度はありませんが、じっくりと相手を説得してくるような重厚感と束縛感がこの偏ったSNSからは発信されていることを記憶してほしいのです。

ただし、だからと言ってそれが読書のすべてだと思い途中であきらめないでほしい。

最近のテレビは気の滅入るものばかり目に入る気がします。
言い方は悪いですが、日本人どうしてここまで阿呆が増えたのかと感じる今日この頃です。(もちろん、昔はテレビもネットもありませんでしたので、
昔は見えなかったものが、ただいまは見えるようになっただけなのかもしれませんが。)

それでも確かに芯が強く、かつ柔軟であり、悩みをしかと悩み続けることができる大人もたくさんいます。

読書感想文としては思想が強すぎましたね。
でも、読書を続けることでそんなかっこいい大人たちに出会えますので是非読書体験を続けてほしいと思います。


おわり


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