つれづれ読書感想文(その16)
ヤマザキマリさんの本を始めて読んだのはパスタがなんちゃらみたいな本だったと思う。
そこから3冊くらいエッセイ本を読み今回も「お、まだこれは読んでないな」と思い読んでみる。
「歩きながら考える」
ヤマザキさんのエッセイは何冊か読んでいるがとても面白い。
文体がそうさせるのか、文章の持って行き方が好みなのか、とても読みやすいし共感しやすいしで面白いのである。
今回の本もエッセイなのだが、章によって印象が違う。
基本的にコロナウイルス全盛期、世界がパンデミックになった時からのエッセイである。
初めの3章くらいはコロナで大変です。
イタリアと日本ではこんな違いがあってといった感じのまあ、いわばよくあるエッセイ。
ただし、後半の章はどちらかというと自己啓発本?のような印象だ。
ただ、よくあるこうしたほうがいい!とかこんなことを知っていますか?
みたいな自己啓発本ではなくて
読んでみると、「いや、そうそう、いろんなことは起こるしなんか大変だけれど結局こういうことなんだよね」
と読んでいて元気になるような自己啓発本(ストレートに啓発されそうな)
だと思う。
個人的に気に入った表現は「インナートリップ」という概念(概念だよね?)
トリップって狂うような印象を与えるけれど、旅行という認識もできる。
別に旅行といわれて現地に行かなくてもいいんだよね。いや、行ってもいいんだよ。旅行は楽しい。旅行というよりも「旅」といったほうがしっくりくるかな?
非日常に触れることで普段とは違った感情を抱くこと、自分の可能性というか感性を広げることが旅の効用じゃないかと思う。
でもさ、実際に現地に行く旅行ではなくても、映画を見るとか、本を読むとか音楽を聴くとかそういうもので体験することもそうなんだよね。
いいと思う、日がな一日本ばかり読んでいる私なんてきっとずっとインナートリップしている。
ちゃんと読み取れたかわからないけれど、「歩きながら考える」
Keep moving
とりあえず行動することに意義がある。
それが物理的でも、物理的でなくても。
おわり
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