阪神・森下翔が3安打4打点の大暴れ！ディグプロ3月19日
阪神期待のスラッガーが、ホームランを含む3安打、4打点の大暴れを見せました。
今回は、3月19日に行われたオープン戦6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
ヤクルト対日本ハム戦
明治神宮野球場
13:00プレイボール
スコア ヤクルト0-4日本ハム
スタメン
ヤクルト 日本ハム
１ 二 山田哲 １ 左 スティーブンソン
２ 右 西川遥 ２ 中 松本剛
３ 一 Ｊ．オスナ ３ 三 野村佑
４ 三 村上宗 ４ 一 Ａ．マルティネス
５ 左 サンタナ ５ 右 万波
６ 指 青木 ６ 指 レイエス
７ 中 濱田 ７ 二 加藤豪
８ 遊 長岡 ８ 捕 伏見
９ 捕 松本直 ９ 遊 水野
投 小澤 投 山﨑福
ヤクルトは開幕4戦目への先発が決まっている小澤、日本ハムは本拠地開幕投手の山﨑福が先発します。
一方の山﨑福は本拠地開幕戦に向けて素晴らしいピッチングを披露。この日は6イニングスを投げ、許したヒットはわずかに青木からの1本のみ。
ストレートを中心にスライダーやカットを、時折100キロに満たないカーブも用いつつ、ヤクルト打線を支配した左腕は6回1安打、2奪三振、無失点で降板。完璧な投球だったものの、途中で打者が構える前に投球する反則球で場内をざわつかせる場面があり、
「今まで（反則球を）とられたことがなかったので大丈夫かなとおもったんですけど、やっぱりとられましたね」
と早く投げすぎたことに苦笑いを浮かべました。
ヤクルト・小澤は狭い本拠地での打たせないピッチングが課題となりそうです。1、2回と三者凡退に抑えた右腕ですが、3回に一死二塁のピンチを迎えると水野に先制のタイムリーを許します。
さらにその後松本剛、万波に1本ずつホームランを浴び5回5安打、3奪三振、4失点で降板。
「変化球の精度が定まらず、自分有利に進めていくことができなかった」。
と唇を噛んだ小澤でした。
打者では、日本ハム・万波がホームランを含むマルチヒットを記録。4回の第二打席でヤクルト・小澤とこの日2度目の対戦をすると、初球の高めにきたストレートを一振り。スタンド中段に飛び込むソロホームランとしました。
さらに6回にはフェンス直撃のツーベース。3打数2安打1打点1本塁打の"マンチュウ"は
「いいホームランじゃないですか？ とりあえずホッとはしてますね」
と一発出たことに胸を撫で下ろしました。
試合は中盤に4点を先制した日本ハムが、ヤクルト相手に4人の投手で完封リレーを達成。0-4で勝利を収めました。
勝利投手：山﨑福也（1勝）
敗戦投手：小澤怜史（1敗）
本塁打
日本ハム：松本剛1号ツーラン
万波中正1号ソロ
投手リレー
日本ハム：山﨑福－杉浦－金村－田中正
ヤクルト：小澤－星－田口－宮川－今野
DeNA対オリックス戦
横浜スタジアム
13:00プレイボール
スコア DeNA3-0オリックス
スタメン
ＤｅＮＡ オリックス
１ 右 度会 １ 右 渡部遼
２ 一 オースティン ２ 左 西川龍
３ 左 佐野恵 ３ 中 中川圭
４ 二 牧 ４ 捕 森友
５ 三 宮﨑 ５ 一 頓宮
６ 中 梶原 ６ 指 Ｔ－岡田
７ 遊 石上 ７ 遊 紅林
８ 捕 松尾 ８ 二 ゴンザレス
９ 指 関根 ９ 三 宗
投 中川颯 投 山下舜
DeNAは開幕ローテ入りを狙う中川颯、オリックスは開幕4戦目の先発が決まっている山下舜が先発します。
オリックス・山下舜はDeNAに翻弄され多くの球数を要しました。初回から自身のエラーと四球でピンチを招く立ち上がりとなると、2回には内野安打、3回にはホームランで1点ずつ失います。
5回にも宮﨑にタイムリーを許し、二死まで漕ぎ着けたところで降板。4回3分の2を投げ99球、7安打、3奪三振、3四球、3失点だった山下舜はもう少し球数を抑えていきたいところです。
一方の中川颯はローテ入りに向けて大きく前進。昨季まで所属していた古巣相手に地面スレスレから腕をしならせ、最速は134キロを計測。
三振も奪える中川颯ですが、この日はストレートと同速のツーシームでゴロを打たせる投球がハマり、5回4安打、1奪三振、2四球、無失点。
「最初は（古巣を）意識したけど、要所で落ち着いた投球ができた」
と話したハマのサブマリンでした。
打撃ではハマの若き司令塔・松尾が大暴れ。この日は「8番・キャッチャー」でスタメン出場すると、一打席目は内野安打で出塁。悪送球の間に二塁へ進むなど抜かりもありません。
そして二打席目はレフトへヒット、三打席目は左翼線ギリギリのツーベースを放ち、3打数3安打の猛打賞を記録しました。守備でも中川颯、松本凌を無失点に導いた松尾は
「やるべきことを明確にできた」
と少ないながら確信のある言葉を発しました。
試合は体調不良から復帰した牧がホームランを放つなど3点を奪ったDeNAがオリックス相手に失点無し。完封勝利を収め、オープン戦勝率を.500に戻しました。
勝利投手：中川颯（1勝）
敗戦投手：山下舜平太（1敗）
セーブ：山﨑康晃（1Ｓ）
本塁打
DeNA：牧秀悟1号ソロ
投手リレー
オリックス：山下舜－阿部翔－髙島
DeNA：中川颯－松本凌－徳山－ウェンデルケン－山﨑康
西武対広島戦
ベルーナドーム
13:00プレイボール
スコア 西武3-1広島
スタメン
西武 広島
１ 右 金子 １ 中 野間
２ 二 外崎 ２ 三 レイノルズ
３ 三 元山 ３ 遊 小園海
４ 一 アギラー ４ 指 松山竜
５ 指 中村剛 ５ 左 秋山翔
６ 左 Ｆ．コルデロ ６ 一 シャイナー
７ 遊 源田 ７ 右 田村俊
８ 捕 柘植 ８ 二 菊池
９ 中 西川愛 ９ 捕 會澤
投 平良海 投 玉村
西武は開幕4戦目の先発が決まっている平良海、広島は残り1枠の開幕ローテを狙う玉村が先発します。
広島・玉村は開幕ローテ争いに生き残りました。初回こそ一死満塁のピンチを招いてから中村剛に犠牲フライを許しましたが、その後はしっかり修正。ランナーを出しても先に進めさせない精神でピッチング。
5回の二死一、三塁のピンチも最後は元山をレフトフライに打ち取り、5回5安打、5奪三振、1四球、1失点で降板。
「ちょっと力で押し過ぎたというか（体が）突っ込んだりもしていた。やっぱり初回から後半くらいの感じで投げられたら」
と、今後の課題を挙げながら振り返った左腕でした。
一方の西武・平良海は安定したピッチング。初回こそ小園海にホームランを浴びましたが、それ以降は無失点。2、5回は三者凡退に抑えるなどテンポも悪くありませんでした。
低めのボールで多く三振を奪い5回3安打、5奪三振、1失点で降板した右腕は
「（スプリットは）感覚が何か違うので、調整していきたい」
と制球の定まらなかったスプリットについて言及しました。
打者では西武・中村剛が流石の一言に尽きる活躍を見せました。いきなり1点を先制された中での第一打席、一死満塁のチャンスで打席が回ってくると、4球目を打ち上げた打球はレフトへの犠牲フライに。すぐさま同点に追いつきます。
そして8回の打席。二死一塁で出番が回ってくると、5球目、高めのスライダーを一閃。ランエンドヒットの中で飛んだ打球は外野の頭も超えてスタンドギリギリに飛び込むツーランに。この日チームの全打点となる3打点を挙げた大砲は
「打ったのはスライダーです。打ててよかったです」
とホームランについてコメントしました。
試合は8回の中村剛のホームランで2点を勝ち越した西武が9回を抑えて勝利。ベテランに助けられた試合となりました。
勝利投手：甲斐野央（1勝）
敗戦投手：杉田健（1敗）
セーブ：アブレイユ（2Ｓ）
本塁打
広島：小園海斗2号ソロ
西武：中村剛也1号ツーラン
投手リレー
広島：玉村－塹江－矢崎－杉田
西武：平良海－ヤン－増田達－甲斐野－アブレイユ
中日対楽天戦
岡崎市民球場
13:00プレイボール
スコア 中日3-2楽天
スタメン
中日 楽天
１ 中 三好 １ 一 茂木
２ 二 田中幹 ２ 左 小深田大翔
３ 指 高橋周 ３ 右 小郷
４ 左 細川成 ４ 三 浅村
５ 三 石川昂 ５ 指 島内宏
６ 一 カリステ ６ 遊 村林
７ 捕 宇佐見 ７ 中 辰己
８ 右 鵜飼 ８ 捕 石原彪
９ 遊 Ｃ．ロドリゲス ９ 二 黒川
投 仲地 投 ポンセ
中日は仲地、楽天はポンセと共に開幕ローテを狙う選手が先発します。
楽天・ポンセは少し制球面で気になるところがありました。初回こそ6-4-3の併殺を作るなどランナーを2人出しながら無失点に抑えましたが、2回には二死一、二塁から二連打を浴び2失点。
4回こそ三者凡退に抑えましたが、4回7安打、2奪三振、1四球、2失点で降板。
「全体的に良かったんですけど、強いて挙げるならば、ゾーン内でもうちょっと低めにボールを集められたら。そこの最後の調整、修正を心がけたいと思ってます」
とコメントした右腕。ストレートの最速は155キロと良かっただけに、制動性を上げていきたいところです。
一方の中日・仲地はかなり良い仕上がりを見せてくれました。序盤3イニングスは四球1つのノーノーピッチで立ち上がると、4回はピンチで自身の暴投と味方のエラーで2点を失いましたが、5、6回も被安打1に抑えます。
スライダーやカーブ、チェンジアップにツーシームと多彩な変化球を投じ、6回3安打、1奪三振、2四球、2失点で降板した仲地は
「しっかりと指に掛かった球が投げられた」。
と振り返りました。
打撃では中日・高橋周が開幕スタメンへアピールを見せました。この試合「3番・DH」でスタメン出場した高橋周は、初回からライトへヒットを放つと、5回の第三打席でもセンターへヒットを記録。甘い球を逃さず捉えました。
3打数2安打とサードでの開幕スタメンを勝ち取ろうとするラインドライバーは
「結果が出ることはいいことですけど、僕はやることをしっかりとやっていくだけ」。
と淡々と語りました。
試合は守備のミスで2点を失った中日が、2本のタイムリーと犠牲フライで点を取り返し、3-2で楽天に勝利しました。
勝利投手：仲地礼亜（1勝）
敗戦投手：ターリー（1敗）
セーブ：祖父江大輔（1Ｓ）
投手リレー
楽天：ポンセ－ターリー－辛島
中日：仲地－土生－橋本－祖父江
巨人対ロッテ戦
東京ドーム
18:00プレイボール
スコア 巨人3×-2ロッテ
スタメン
巨人 ロッテ
１ 遊 門脇 １ 中 岡
２ 中 佐々木 ２ 指 ソト
３ 左 丸 ３ 左 ポランコ
４ 一 岡本和 ４ 右 山口航
５ 捕 大城卓 ５ 一 安田
６ 右 オドーア ６ 三 中村奨吾
７ 三 中山礼 ７ 捕 田村龍
８ 二 吉川尚 ８ 二 小川龍
９ 投 山﨑伊 ９ 遊 友杉
投 西野勇
巨人は開幕4戦目の先発が決まっている山﨑伊、ロッテは開幕ローテ入りを目指す西野勇が先発します。
ロッテ・西野勇は苦しい投球に。初回からヒットと四球2個で満塁のピンチを作ると、3回はツーベース、四球から岡本和にタイムリーを浴びました。
4回は三振2つを奪うなど立て直した右腕ですが、4回83球を投げ4安打、3奪三振、4四球、1失点という内容に。
「真っすぐのコントロールがうまくつかなかったことが反省」
とコメントした西野勇でした。
一方の巨人・山﨑伊は対照的に球数少ない省エネピッチングでした。カットボールやシュートなど動くボールを散らばし、三振、ゴロ、フライでバランスよく打ち取り、6回76球を投げ4安打、5奪三振、1失点で降板しました。
ストレートは最速149キロを計測するなど順調に投げられているゴロボーラーは、
「最後に失点してもやもやする。もうちょっとコースを狙って投げられたら抑えられた」
と手応えを感じながらも満足はしていませんでした。
打撃では巨人・泉口がルーキーながら勝負強い打撃を披露。この試合の4回から岡本和に変わってファースト、ショートの守備に就いた泉口ですが、最も球場のテンションを上げたのは彼でした。
同点の9回、二死満塁とサヨナラのチャンスで第三打席を迎えた泉口は、西村天と対峙。すると、その5球目でした。アウトコースに落ちてきたフォークを弾き返すと、打球は綺麗なセンター返しでサヨナラタイムリーになりました。
「さすがに緊張しました。ここで回ってくるかと。気持ちよかったです」
と爽やかに振り返ったルーキーの一打で、巨人が劇的勝利を収めています。
勝利投手：西舘勇陽（1勝）
敗戦投手：西村天裕（1敗）
本塁打
ロッテ：荻野貴司1号ソロ
投手リレー
ロッテ：西村天－鈴木昭－横山陸－国吉－中村稔－国吉
巨人：山﨑伊－ケラー－中川皓－西舘勇
ソフトバンク対阪神戦
福岡ＰａｙＰａｙドーム
18:00プレイボール
スコア ソフトバンク9-10阪神
スタメン
ソフトバンク 阪神
１ 中 周東 １ 中 近本
２ 遊 今宮 ２ 二 中野
３ 右 柳田 ３ 右 森下翔
４ 一 山川 ４ 一 大山
５ 左 近藤健 ５ 三 佐藤輝
６ 三 栗原 ６ 左 ノイジー
７ 指 ウォーカー ７ 捕 坂本誠
８ 二 牧原大 ８ 遊 木浪
９ 捕 甲斐 ９ 指 熊谷
投 和田毅 投 村上頌
ソフトバンクは開幕4戦目の先発が決まっている和田毅、阪神は開幕4戦目での先発が予想されている村上頌が先発します。
阪神・村上頌は大荒れでした。初回を三者凡退で立ち上がったところまでは良かったものの、2回からは5回まで毎回失点。
特に牧原大、山川からツーランを1本ずつ浴びるなど、5回92球を投げ11安打、5奪三振、8失点の大炎上。ボールが外角に集まるなど良いところもありましたが、
「やっぱりすごい人たちばっかりですし、なかなかボール球も振ってくれない。もっとゾーンでしっかり、最初から攻めればなって思いました」
と反省ばかりが口をついた虎のシンデレラでした。
一方のソフトバンク・和田毅もなかなか調子が上がってきません。2回までは無失点ピッチングだったものの、3、4、5回で計4点を失いました。
特に打たれていたのはスライダーやチェンジアップなどの変化球。しかし、5回8安打、5奪三振、2四球、4失点で降板した左腕は
「結果はよくないですが、投げている感覚はよかった。ようやく投げているという感覚。いい方向に行っているんじゃないかなと思う」
とポジティブに捉えました。
「打」では阪神・森下翔が大暴れ。この試合では「3番・ライト」で先発出場すると、3回の第二打席でタイムリーヒットを放ちます。続く打席では四球を選ぶと、6回の第四打席でした。
二死一、三塁のチャンスで打順が回ってくると、ソフトバンク・澤柳のカットボールをヒッティング。若干泳がされた形にはなりましたが、レフトスタンドにライナーで飛び込むスリーランに。5打数3安打4打点の大暴れだった森下翔は、
「開幕に向けて100％に持っていくことを目標にしてやっていた。まずまず順調かなと思います」
と開幕を見据えました。
試合は両チーム計31安打、19得点というヒットと点数での殴り合いになりましたが、最終的には阪神が最大5点差をひっくり返して勝利。9-10と1点差で逃げ切っています。
勝利投手：島本浩也（1勝）
敗戦投手：中村亮太（1敗）
セーブ：岩崎優（1Ｓ）
本塁打
阪神：佐藤輝明2号ソロ
森下翔太1号ソロ
ソフトバンク：牧原大成1号ツーラン
山川穂高3号ツーラン
投手リレー
阪神：村上頌－桐敷－島本－岡留－岩崎
ソフトバンク：和田毅－澤柳－Ｒ．オスナ－中村亮－長谷川威－津森
まとめ
プロ野球の試合は20日の試合が終われば、1日の移動日を挟んで今シーズン初の同一球団での三連戦があります。それが終われば、いよいよ開幕は目と鼻の先です。
リアルではまだ冬の寒い風が吹き荒ぶ中、野球では春の匂いがより広がってきました。残り少ないオープン戦、筆者も精一杯書きまくって参ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。