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空が広い街
2年前、千葉に引っ越しをするまでは東京の東側、空が広く水辺の多い街に住んでいた。
その物件を選んだ決め手は、ドアの前に広がる空の広さと遠くに見える高層マンション群の景色、涼しい風の肌触りだった。
久しぶりに昔の写真の整理をしていたら、幾度となく部屋の扉の前の景色の写真が残されているのを見ていたら、そんな昔のことを思い出し懐かしさに浸っていた。
私は昔はよかったと口にすることはほぼない反面、母はよくその言葉を口にする。気持ちは分からなくもないけれど、口にしたところで戻れるわけではないから言っても無意味、と割り切ってしまっている。
それに、母からその言葉を聞くと「今が良くない」という憶測を勝手に抱いてしまいがちになる私自身の問題もあって、好きではないようにも思う。
でも、楽しかった昔の話をしている母の顔はとてもにこやかで、決して今の不満の鬱憤を晴らすため(そういう場合もあるけれど)話しているわけではないと考えたら、私もただ楽しかった昔の話を思い出して、昔はよかったと思える一つは、以前住んでいた場所から見えたこの空だ。
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