「教師」の在り方

ほぼ毎日のように教員の「働き方改革」や「教職調整額」などのニュースが取り上げられているが、政府や財務省、文科省の思惑を計りかねる部分も多く、いったい何が正しいのかまったく自分自身の方針が定まらない。

FacebookやX(旧Twitter)などを見ても、先生という仕事についてここがいい、ここは悪い、こういうところは直したほうがいいといった意見が多種多様に飛び交い、精査するのに「自分は何を目指すべきなんだろう・・・」と考えることが最近多い。

先生に憧れて、教員採用試験に合格までしたのに、7割の人が辞退したという高知県の事例からしても、教員採用試験っていったい何のためにやるんだろうという思いも少なからず持っている。

この先生のやり方はいいとか、ここを自分でもやってみたいという事例も多く目にして、臨時教員をやりたいなと思う反面、「ブラック」といわれるように残業が多く、定時退勤しても自宅に持ち帰って仕事をするという先生方を見ると、私には向いていないかも・・・と思ったりする。

学校の教師は、昔は「聖職」といわれるほど崇高なもので、やりがいもそれなりに持てた職業だったと、恩師から言われたことがある。今でも、教育基本法に「崇高な使命をもって」という条文があるように、教師という仕事は常に他の仕事にはまず見られないであろう完璧さを求められる仕事であることは間違いない。

だが、それゆえに年々増す負担が先生方を追い込み、精神疾患で休職・退職したり、産休や育休がとりづらい環境が作り出されている。これは国や教育委員会の責任・怠慢といわざるを得ない。スクラップアンドビルドではなく、ビルドアンドビルドで積み上げてきて、残業しなければいけない状況を作り出して何もしてこなかった。これでは誰も先生になりたいとは思えないだろう。

私は現在の学習指導要領や教育の在り方について、どちらかというと反対ではない。道徳や総合廃止論はとんでもない暴論だとも思っており、どれもこれからの日本にとって必要なことだと思うし、工夫次第でいかようにもできるはずだと思っている。

ただ、これから求められる教育の在り方や教育の創意工夫をすることに対して、先生の数が圧倒的に足りないのも事実だ。それこそ、私のような「ペーパーティーチャー」の採用は喫緊の課題だと思う。そのためには何が必要か。やはり待遇の改善しかないのではないかと思う。

それでも、最近はずいぶん改善はされてきているが、まだ足りていないのは事実だ。異業種で働いていて、そこを辞めて教員になるにはハードルが高いし、先に述べたように待遇の改善は待ったなしなのは間違いない。

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